勝機を見いだした「郊外展開」

ゆで太郎システムは、創業時の直営1号店こそ品川区の西五反田だったが、2007年には千葉県に初の郊外型店舗となる五井白金通り店を開店した。この店の成功が、その後の拡大路線を決定づけた。

「立ち食いそばの立地は、基本的に駅前かオフィス街しかないんです。だから、郊外にあった個人経営のそば屋が減っていくと、郊外でそばが食べられなくなるんです。でも、そば屋の市場がなくなったわけじゃない。そこで、郊外でも気軽に入れるそば屋を作ろうと思ったんです」

そう語るのは、ゆで太郎システムの池田智昭社長である。ただし、郊外ならではの課題もあった。「ゆで太郎」という名前だけでは、何の店かわからないのだ。車で通りすがりに看板を見ても、なにを茹でる店なのかがわからない。そこで「江戸切りそば」という言葉を看板に加えた。江戸風のそば切りという意味の造語だが、そば店であることが一目でわかるようになった。