このほか帰省の交通費、父母の応援のための交通費やグッズ代などがかかる場合がある。

「盲点だったのはお小遣いと交通費」と言うのは、東京から地方に息子をサッカー留学させているSさん。

「日用品や遠征代など細々したお金がかかり、学費や寮費以外に毎月3万~5万円を仕送りしています。三者面談で学校に出向いたり、試合の応援に行ったりと親の交通費もばかにならない。もっと遠くの学校だったら、応援には行けなかったかも」

留学させている家庭では、費用の捻出のため、母親が働きに出ることも多いのだとか。

また、野球と違いサッカーでは、中学校にあがるときの進路も重要だ。

「中学の部活動でもサッカーはできますが、実力を磨くにはセレクションを受けて地域の強豪クラブチームに入るケースが多いです」(滝川さん)

クラブチームの費用は入会金と年会費各1万円、月会費8千~1万円、合宿や遠征などで年間15万~30万円かかるのが一般的。指導者の質や人数などサッカー環境が整えられている分、部活よりも費用がかさむのは仕方ない。

「香川真司選手などを輩出したみやぎバルセロナのように、高校まで一貫体制のクラブチームもありますが、数としては少なく、多くの子が中学時代にクラブチームで技術に磨きをかけ、高校サッカーの強豪校に進みます」(滝川さん)

人数としては一握りだが、中学や高校でJリーグチームのアカデミー(ジュニアやジュニアユースチーム)に入ればプロへの道はさらに近づく。日本代表の新鋭、柿谷曜一朗選手は4歳からセレッソ大阪育ち。費用面はクラブチーム程度だが、高倍率のセレクションに受験料が必要。目安は1万~1万5千円で、複数のチームを掛け持ち受験すれば結構な金額になるだろう。

もちろんどんなに強いチームでも、肝心なのは本人との相性。進路の決断は子供にさせて、親はサポートに徹する。この心構えも忘れずに。

(YUTAKA/アフロスポーツ=写真)
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