プロサッカー選手は男の子が憧れる職業ナンバーワン。地元のサッカー少年団に所属し、夢を追っている少年は多いだろう。季刊誌「ジュニアサッカーを応援しよう!」編集長の滝川昂(こう)さんによれば、岐路は野球同様、高校進学時にやってくる。

全国高校サッカーの昨年優勝校の鵬翔も寮がある。お金がかかった分、親孝行したいというプロ選手は多い。(YUTAKA/アフロスポーツ=写真)

「高校ではサッカーの強豪校に進学するケースが多いです。『全国高校サッカー選手権大会』などの大舞台で活躍できれば、プロから声がかかる確率も高くなります」

入部にあたっては、中学3年の夏に高校が練習会の名目でセレクションを行い、優秀な選手に内定を出すケースがほとんどだ。また自宅を離れて寮生活をする国内留学も選択肢の1つになる。大阪から石川の星稜高校に進んだ本田圭佑選手をはじめ、プロ選手の例は枚挙にいとまがない。

滝川さんによれば、国内留学の場合、寮費は食事付きで月5万円前後が相場。加えて、初年度にはユニホームやウエア代も発生。ベンチコートやバッグまで揃える学校もあり、費用は平均10万円ほど。また、個人持ちのシューズも消耗が激しければ、年間5万~8万円は飛んでいく。

強豪校ともなれば当然、遠征も多くなり、1回につき近場で1万円、遠出すれば5万~6万円かかることも。遠征の数は個人により違い、戦力として見なされれば遠征の数は増える。全国から優秀な選手を集める学校は大半が私立のため、特待生にならない限り入学金や授業料も高くつく。