患者ひとりの診察時間はさらに短く

日本ではものすごい勢いで高齢者が増えていて、90歳以上が280万人超え、団塊の世代も全員が75歳以上となり、その数なんと約800万人。日本の医療は「5分診療」と揶揄されますが、今後ますます患者ひとりにかける診察時間が短くなりそうです。

そんな短期決戦の診察中に、患者が質問なのか自分語りなのか、どんな答えを求めているのかよく分からない話をしても、医者はただ困惑しているうちにタイムアウトです。医者に自分の困りごとや希望を引き出してらおうという受け身の姿勢では、どんなに患者個人に合った治療をしたいと思う良心的な医者でも、さすがに無理があるでしょう。

患者力のある人がしている準備

和田秀樹『健康診断の数値におびえず楽しく生きる50の心得』(オレンジページ)
和田秀樹『健康診断の数値におびえず楽しく生きる50の心得』(オレンジページ)

貴重な時間を無駄にしないために、聞きたいこと、相談したいことはあらかじめ簡潔にメモにまとめ、医者のもとへ行く。そんな「患者力」をぜひ身につけてほしいと思います。

メモには症状や経緯、それによる生活上の困りごと、どうしたいのか、あきらめたくないことは何かを、簡潔な言葉で箇条書きにします。ほかの持病や既往歴、服用中の薬の名前も書いておくといいでしょう。

見ながら話せば、話がそれても軌道修正しやすいし、思い出すのに無駄な時間を費やすこともありません。自分で話すのが苦手なら、そのメモを医者に見てもらってもかまいません。ただし、あれもこれもと書き込んで、読み上げるだけで時間がかかるようなメモでは治療がうまくいかないことが多いでしょう。