決してディベロッパー目線の開発ではない
5階には、事業者のヒューリック株式会社が展開する子育て・教育の新拠点としてすでに中野などにオープンして好評の「こどもでぱーと 自由が丘」もオープンする予定です。
まさに自由が丘の地域性と、ここに集まってくる客層に合わせたテナント構成となっています。
複合ビル建設だけでなく、駅前の商店街の様子も変わります。自由が丘が長い間、抱えていた細い街路や細分化した土地、災害に弱い木造建築といった課題を、駅前再開発で解決しようとしています。「街区再編+再開発+歩行者空間整備」を進め、より暮らしやすい街づくりへと変化させようとしています。また、商業集積を強化し、街の不動産価値も高めていく狙いも感じられます。
アメリカ北西部、オレゴン州のポートランドは、ある雑誌の調査で「米国で最も住みたい街」に選ばれたことがある人口60万人ほどの都市です。ここには住民が主体となった街づくり組織、ネイバーフッド・アソシエーション(NA)により、あるべき街づくりとは何かを考える活動が続けられています。出店テナントの店舗づくりや看板、店舗前のグリーン、歩道を邪魔しないテラス席の位置などに独自のルールを設けています。NAが主体となって基本ルールを整えたからこそ、街のクオリティが上がっていったという事実を現地で見て、私は、ここまでやるのかと驚いた記憶があります。
自由が丘もありきたりなディベロッパー目線での開発ではなく、あくまでも地域住民、地域商業者の目線で、自由が丘のあるべき姿から、さまざまな再開発を考えていくことで、本当に住みたい東京の街へと進化していくのではないかと思います。
そこには大手企業に主導されずに、典型的な都心再開発に陥らないポイント、それは、自由が丘ならではの街の景観美と街の自由度をどこまで守れるかがカギとなるでしょう。自由が丘の街の変化にこれから注目していきたいと思います。


