最近急増しているのは塾

お店の入れ替えはここだけではありません。

ピーコックストア自由が丘店が入っていたビルが建て替えとなり、2023年にイオンモールによる新たな商業ビル「自由が丘de aone」が誕生しました。

同施設周辺の古いビルも建て替えで3~4階建ての複合商業施設に変わり、今までのこぢんまりとした小さな店から、ある程度の集客力を持つ中型店舗を中心に人を集めるように変わり始めました。

オシャレな外観の「自由が丘de aone」。
筆者撮影
オシャレな外観の「自由が丘de aone」。

また、自由が丘には塾も目立つようになってきました。大手塾のSAPIX、駿台など大手予備校や進学塾、個別指導塾や幼稚園や小学校のお受験塾があります。

家賃が高騰しているとはいえ、自由が丘周辺には高級住宅地があり富裕層が多いエリアです。また、近隣には二子玉川や武蔵小杉など世帯年収2000万円を超すパワーカップルが好む街があります。

子どもの教育には糸目をつけない家庭が近隣に多いこと、自由が丘は複数路線が入る駅であり、車で塾への送迎をしやすいという立地的な特徴もあります。家賃高騰で空いたテナントに続々と塾が出店しているのです。

塾の存在感が増している。画像は2005年からある駿台。
筆者撮影
塾の存在感が増している。画像は以前からある駿台予備校。

東京近郊エリアの再開発とは違う

街に変化が現れるのは喜ばしいことですが、以前のような落ち着いた自由が丘というイメージから、チェーン店や大手企業中心の近代化された、人工的な街づくりの雰囲気が強くなってきているように思います。

これまでとは異なる客層の流入、個人店→よそで流行っているチェーン店の増加、街のシンボルの消滅→高層ビルの建設の流れは、ここ最近の郊外都市で起きている変化と同じです。

自由が丘もそうした、判を押したような典型的な都心郊外になるのか……。ただ、現在、進行中の駅前の再開発を見るに、思い違いだったようです。

左 駅前再開発が進む自由が丘 右 昔ながらの飲食店街
筆者撮影
左 駅前再開発が進む自由が丘。 右 一方で昔ながらの飲食店街も残る。

駅前で進む再開発プロジェクト「自由が丘一丁目29番地区第1種市街地再開発事業」の主体は、鉄道会社や不動産ディベロッパーではなく、住民です。

正確には、事業者は自由が丘一丁目29番地区市街地再開発組合(理事長は自由が丘商店街振興組合代表理事の岡田一弥氏)です。そこにヒューリックや鹿島建設が組合員として加わっている格好です。

他の街と大きく異なる住民主体の再開発に至るには、自由が丘という街の独自性があります。