※本稿は、森由香子『60歳から食事を変えなさい』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
中高年の強い味方となる手軽で健康的な食材
年齢を重ねると、どうしても食欲がないと感じるときや、食事の準備が面倒に感じるとき、手っ取り早くエネルギーをとりたいと思うときもあるでしょう。
実は、そんなときにおすすめの、手軽で健康的な、話題の食材があります。
それは、テレビCMでも見かける、MCTオイル(Medium Chain Triglycerides)です。
MCTオイルとは、ココナッツオイルに多く含まれる中鎖脂肪酸を抽出した、中鎖脂肪酸100%の油のことです。
一般的な油(長鎖脂肪酸)と消化吸収経路が異なっている特別な油ですが、味や香りはほとんどなく、口に入ったときの感覚は、普通の油とほぼ変わりません。
一般に脂質のカロリーは、1gあたり9kcal。ごはんやパンなどの糖質は1gあたり4kcalなので、同じ量なら、脂質のほうが約2倍のエネルギーを摂取することができる計算になります。
MCTオイルの場合、1gあたりのカロリーは一般的な脂質と同じなのですが、消化・分解の速度が速いため、短時間でエネルギーになり、体脂肪としてからだに蓄積されにくいという特徴があります。
そのため、高齢者の低栄養改善への活用が注目されており、ダイエット効果もあることから生活習慣病の改善にも役立つと考えられています。さらに、アルツハイマー型認知症の改善効果があるという報告もあり、非常に期待されている油なのです。
ただし、MCTオイルは熱に弱いため、炒め物や揚げ物などには向いていません。一番のおすすめは、たっぷりの野菜にかけて食べること。
食が進まないときや疲れているときに、みそ汁やスープなどの飲み物、ヨーグルトや牛乳などに小さじ1杯ほど加えるのもよいでしょう。すぐに、手軽にエネルギーを補給できます。
スーパーなどで売っているので、1本買っておくと、栄養不足予防に手軽に使えると思います。気になる方は、ぜひ試してみてください。

