Netflixでテレビドラマ「古畑任三郎」の配信が始まっている。社会学者の太田省一さんは「『古畑』にはかつてテレビで放送されたものの、諸事情で配信されない幻の回がある。そこでは、刑事ドラマというジャンルを根底から覆す斬新な展開が描かれていた」という――。
1月18日、19日にテレビ朝日で放送される松本清張二夜連続ドラマスペシャル「三億円事件」「黒い福音」の特別記者会見に出席した俳優の田村正和=2014年1月9日、東京都港区六本木のテレビ朝日本社
「古畑任三郎」を語るうえで欠かすことのできない回
6月1日からNetflixで『古畑任三郎』第1シリーズから第3シリーズまでの一挙配信が始まり、早くもランキング上位になっている。ただ全話が揃っているわけではなく、なんらかの事情で配信されていない回がある。いずれも興味深く、『古畑任三郎』を語るうえで欠かすことのできない回だ。ここでは、そんな未配信の回に注目してみたい。
かつて放送された連続ドラマの一部が配信されない理由はさまざまだ。出演者の不祥事や劇中の描写にかかわるトラブルがあった場合はまだわかりやすい。使用した音楽などの権利関係が絡む場合もある。また出演者の承諾、権利処理が間に合わなかった場合もあるだろう。
こうした点は、部外者にはわからない部分も多い。しかしながら、視聴者としては「ただ見たい」という素直な気持ちは当然あるので、配信されない回があるのは寂しい。いくら『古畑任三郎』が一話完結形式であるとはいえ、である。
今回の配信では、第1シリーズから第3シリーズのなかで2話分が抜けている。第2シリーズ第4話「赤か、青か」、そして第3シリーズ第5話「古い友人に会う」がそれ。いずれも、ファンのあいだでよく話題に上る回だ。

