平成を代表するアイドルとは、誰を指すのか。社会学者の太田省一さんは「平成のテレビ番組から生まれたアイドルという意味では、SPEEDがあげられる。彼女らを後世に残るグループにした背景には、デビュー前のひと悶着があった」という――。
お別れ会見で笑顔を見せる(左から)上原多香子、今井絵理子、島袋寛子、新垣仁絵さんらSPEEDのメンバー=2000年3月31日午後、東京都江東区のテレビ朝日東陽町放送センター
写真提供=共同通信社
お別れ会見で笑顔を見せる(左から)上原多香子、今井絵理子、島袋寛子、新垣仁絵さんらSPEEDのメンバー=2000年3月31日午後、東京都江東区のテレビ朝日東陽町放送センター

平均年齢13.5歳のグループに熱狂した平成

今年8月でSPEEDがデビュー30周年を迎える。1990年代彗星のように現れ、デビューから大ヒットを連発して一世を風靡した4人だが、いまはそれぞれの道を歩んでいる。ただそうしたなか、島袋寛子が大型音楽特番に久々に登場し、変わらない姿を見せてくれた。彼女たちの魅力、そして新しさはどこにあったのか? ここで改めて探ってみたい。

最近、島袋寛子がTBS『音楽の日2026』とテレビ東京『テレ東音楽祭 2026夏』に出演した。

SPEEDの曲をTBSで歌うのは16年ぶり、テレビ東京については何と28年ぶりとのこと。前者では「ALL MY TRUE LOVE」「Body&Soul」の2曲、後者では「Body&Soul」から始まり、「Go! Go! Heaven」「Wake Me Up!」「STEADY」の4曲を披露した。

いずれも大ヒット曲で、しかも発売されたのが1996年のデビューから1998年までというきわめて短期間だったことが当時の爆発的な人気を物語る。寛子のあのハイトーンのボーカルも変わっていなかった。

SPEEDは、島袋寛子、今井絵理子、上原多香子、新垣仁絵(現・HITOE)の4人グループ。デビュー時の平均年齢は13.5歳で、寛子と絵理子はともに12歳。1984年生まれの寛子に至ってはまだ小学生だった。低年齢のアイドルは他にもいたが、そのなかでも若く世間を驚かせた。

デビュー曲「Body&Soul」がいきなり60万枚超を売り上げるヒット。以降の曲もすべて大ヒットを記録した。先ほどあげたもの以外にも「my graduation」がミリオン、「White Love」がダブルミリオンといった凄まじさである(いずれもオリコン調べ)。