仕事のデキる人はどこが違うのか。人材教育コンサルタントの橋本拓也さんは「部下やチームメンバーに対する『ほめ方』が違う。単に表面的なほめ言葉を羅列して言うのではなく、事実として本人の努力や行動による好影響を言葉にして『承認すること』が大切だ」という――。

※本稿は、橋本拓也『部下をもったらいちばん最初に読む伝え方の本』(アチーブメント出版)の一部を再編集したものです。

オフィスで成功した人のデスク
写真=iStock.com/gorodenkoff
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「ほめてコントロール」はリーダー失格

フィードバックは大きく2つに分かれます。ポジティブ・フィードバックとギャップ・フィードバックです。ポジティブ・フィードバックとは、世に言う「承認すること」を意味します。注意してもらいたいのは、承認を報酬にして相手をコントロールしようとしないことです。

「ほめてあげるからもっと頑張れ」「承認してあげるからやる気を出せよ」のように“承認したんだから○○してほしい”という意識は、外的コントロールにつながります。

だからこそ、事実に基づいて承認することが重要です。本人が自分で気づいていること/気づいていないことも含めて、客観視できる「事実」をもとに情報提供することが、ポジティブ・フィードバックにおいて大切です。

単に表面的なほめ言葉を羅列して言うのではなく、事実として本人の努力や行動による好影響を言葉にする。これが相手の自信を最も高め、強みを強化し、前向きな願望を持つきっかけになります。

そして、承認(ポジティブ・フィードバック)には次の4種類があります。

①結果承認
②プロセス承認
③存在承認
④大切にしている価値観や背景への理解と共感

それぞれについて解説します。

結果だけでなく、過程も承認する

1つ目の結果承認は、「このような結果をつくったから、あなたはすごいね」という結果に対する承認です。例えば、

「今回、この目標達成をしたことはあなたにとっての偉業ですね。チームはもちろん、会社にとってもすごく大きな成果ですよ」

など、結果そのものに対する承認を伝えることです。これも1つの立派なポジティブ・フィードバックです。

ただしいつも結果承認だけだと、「結果を出していないときはダメ」というメッセージになってしまうこともあります。そのため、承認には、多様なレパートリーが大切です。

2つ目のプロセス承認は、取り組んでいる行動のプロセス(過程や取り組み)に対する承認です。例えば、

「今回の目標を達成するために、あなたが毎朝、繰り返しトレーニングをしていた取り組みを見ていましたよ」
「毎回の顧客面談後に振り返りをして、次回の改善につなげている取り組みが、今回の達成や成長につながったんですね」

といったフィードバックができるでしょう。結果のみならず、結果につながった背景にあること、もしくは現時点では結果が出ていなくても、効果的な取り組みやプロセスを承認します。