大切なのは「ほめ」でも「おだて」でもない

例えば、マネジャー自身が「どんな理由で朝早く来ているの?」と質問してみるとどうでしょうか。するとメンバーから、

「今年どうしてもリーダーに上がりたいんで、頑張ってるんです」
「朝イチで段取りをつけておかないと、先輩として示しがつきませんので」
「自分が今、成果を出すことがチームのためになると思ったので」
「実は、新たな家族ができたので今年は頑張ろうと決めたんです」

書影
橋本拓也『部下をもったらいちばん最初に読む伝え方の本』(アチーブメント出版)

といった返答がありました。

それを聞いて、自然と湧き上がる感情があるかもしれません。

「素晴らしい」「すごいな」「偉いな」「そう思ってくれて嬉しいな」など、純粋に湧いた感情をIメッセージ(“私”を主語とした言い回し)で伝えるのです。

「そうか、リーダーに上がるために朝早くから頑張ってるんだね。努力家の君ならきっといいリーダーになれると思う。私も協力するよ」
「偉いなぁ。会社の仲間のためにそういうことをしている動機に感動した。とても嬉しい」
「家族のために頑張るっていうのは、もし私が家族なら、とても嬉しいと思うだろうな。そんな君を私も応援したい。力になれることがあればなんでも言ってね」

「朝早く来て活動している事実」「その理由、動機、背景」を知ると、マネジャーの心にさまざまなプラスの気持ちが芽生えてきます。その気持ちを率直に伝えます。

承認は表面的なテクニックではありません。人は誰だって頑張っていることを認められれば嬉しい。でも、ほめやおだてとは区別が必要です。そのため、事実を踏まえて労う、素直な気持ちで承認するのです。承認はやり方の問題ではありません。あり方が大切です。

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