NHK大河ドラマで描かれる小谷城はどんな城だったのか。現地を取材した歴史評論家の香原斗志さんは「尾根伝いに曲輪が築かれた巨大要塞だった。秀吉による破壊を経ても、城にはいまだに浅井長政とその妻・市との生活の痕跡が残っていた」という――。
浅井長政の「巨大山城」にいまだ残る夫婦の名残
織田信長(小栗旬)は妹の市(宮﨑あおい)を嫁がせることで、近江(滋賀県)の浅井長政(中島歩)と同盟を結んだので、それ以後、NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」には、浅井氏の居城だった小谷城(長浜市)がよく登場している。第11回「本圀寺の変」(3月22日放送)では、CGで復元した当時の小谷城の全体像も映し出された。
それを見ると、谷が山麓に三角形に入り込んで建物が建ち並び、その谷を高い山が馬蹄形に囲み、山の尾根伝いをゴツゴツした出っ張りが覆っている。パッと見ただけではどういう構造で、長政や市はどこにいたのかなど、ちょっとわかりにくい。
しかし、小谷城が春日山城(新潟県上越市)、七尾城(石川県七尾市)、観音寺城(滋賀県近江八幡市)、月山富田城(島根県安来市)と並んで「戦国五大山城」に数えられると聞けば、かなり険しい山中に展開していたことは想像がつくだろう。
第12回(3月29日放送)はタイトルも「小谷城の再会」で、ここを信長のほか木下藤吉郎(池松壮亮)や小一郎(仲野太賀)も訪れる。そこで、これを機に浅井氏の本拠だったこの戦国屈指の山城を、徹底的に踏破してみることにした。

