※本稿は、新井直之『なぜかいつも上手くいく人の休みの使い方』(あさ出版)の一部を再編集したものです。
心地よい疲れ、心地よくない疲れ
疲れには大きく分けて2つの種類があります。
「心地よい疲れ」と「心地よくない疲れ」です。
たとえば、週末に仲間とゴルフをして疲れたとき、その疲れは「心地よい疲れ」といえます。体は疲れても気持ちは晴れやかで、翌日にはすっきりとリセットされ、またがんばろうという意欲がわくからです。
一方で、同じゴルフでも仕事の関係で行う接待ゴルフの場合、その疲れは「心地よくない疲れ」になります。
相手に気を使い、楽しむというより仕事の延長のようになってしまうため、疲れがとれず翌日に持ち越してしまうからです。
この違いは、行動そのものではなく、どんな気持ちで取り組んでいるかという意識の差にあります。つまり、自分から主体的に取り組んだのか、それとも他人に求められて仕方なく動いたのか。
その違いが、疲労の質を大きく左右するのです。
仕事でも、受け身で動く人ほど疲れやすい傾向があります。
上司にいわれたことをこなすだけ、取引先の指示に振り回される。
これらは、自分で主導権を持てず、いつも外からの要請に対応している状態です。
もちろん、仕事をきちんとこなすことは大切です。
中には、タスクを効率的に片づけるタイプの人もいますが、そうした人は一見疲れていないように見えても、突発的な業務が入ると一気にリズムが乱れ、精神的な余裕を失うこともあります。
つまり、上手く進んでいるときと、そうでないときの差が大きく、疲れを自分でコントロールできないのです。
接客業から学ぶ「疲れをためない働き方」
では、どんな働き方をすれば、疲れをためずに済むのでしょうか。
その答えは、常に先を読んで動くことにあります。
仕事で成果を上げる人ほど、相手の動きを予測しています。
「この後に何を求められるか」「次にどんな作業が発生するか」を考え、先回りして対応しているのです。
飲食店の接客を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。
できる店員は、お客様に呼ばれる前に動きます。「お水ください」と言われる前に注ぎに行き、「注文いいですか」と声をかけられる前に伺います。
こうして先手を打つことで、自分のペースを保ちながら仕事を進めることができます。
主導権を自分で握れば、相手に振り回されることがなくなります。
結果として気持ちに余裕が生まれ、精神的にも疲れにくくなります。
仕事を終えたときには「やりきった」という達成感が残り、その日の疲れも「心地よい疲れ」に変わるのです。
疲れない働き方とは、受け身でがんばることではなく、自分から動くこと。
先を読んで、能動的に仕事を進めることです。
この2つを意識して行動できれば、精神的な負担が減り、体の疲れも驚くほど軽くなっていくでしょう。

