成果を出す人はどのように休日を過ごしているのか。多くの大富豪に仕えてきた執事の新井直之氏は「成果を上げる人は、趣味に挑戦や実益を求めない。挫折や徒労感を生むきっかけになるからだ。代わりに、たったひとつのことを追い求める」という――。(第1回)

※本稿は、新井直之『なぜかいつも上手くいく人の休みの使い方』(あさ出版)の一部を再編集したものです。

ゴルフ選手のプレー
写真=iStock.com/PhotoTalk
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心地よい疲れ、心地よくない疲れ

疲れには大きく分けて2つの種類があります。

「心地よい疲れ」と「心地よくない疲れ」です。

たとえば、週末に仲間とゴルフをして疲れたとき、その疲れは「心地よい疲れ」といえます。体は疲れても気持ちは晴れやかで、翌日にはすっきりとリセットされ、またがんばろうという意欲がわくからです。

一方で、同じゴルフでも仕事の関係で行う接待ゴルフの場合、その疲れは「心地よくない疲れ」になります。

相手に気を使い、楽しむというより仕事の延長のようになってしまうため、疲れがとれず翌日に持ち越してしまうからです。

この違いは、行動そのものではなく、どんな気持ちで取り組んでいるかという意識の差にあります。つまり、自分から主体的に取り組んだのか、それとも他人に求められて仕方なく動いたのか。

その違いが、疲労の質を大きく左右するのです。

仕事でも、受け身で動く人ほど疲れやすい傾向があります。

上司にいわれたことをこなすだけ、取引先の指示に振り回される。

これらは、自分で主導権を持てず、いつも外からの要請に対応している状態です。

もちろん、仕事をきちんとこなすことは大切です。

中には、タスクを効率的に片づけるタイプの人もいますが、そうした人は一見疲れていないように見えても、突発的な業務が入ると一気にリズムが乱れ、精神的な余裕を失うこともあります。

つまり、上手く進んでいるときと、そうでないときの差が大きく、疲れを自分でコントロールできないのです。

接客業から学ぶ「疲れをためない働き方」

では、どんな働き方をすれば、疲れをためずに済むのでしょうか。

その答えは、常に先を読んで動くことにあります。

仕事で成果を上げる人ほど、相手の動きを予測しています。

「この後に何を求められるか」「次にどんな作業が発生するか」を考え、先回りして対応しているのです。

飲食店の接客を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。

できる店員は、お客様に呼ばれる前に動きます。「お水ください」と言われる前に注ぎに行き、「注文いいですか」と声をかけられる前に伺います。

こうして先手を打つことで、自分のペースを保ちながら仕事を進めることができます。

主導権を自分で握れば、相手に振り回されることがなくなります。

結果として気持ちに余裕が生まれ、精神的にも疲れにくくなります。

仕事を終えたときには「やりきった」という達成感が残り、その日の疲れも「心地よい疲れ」に変わるのです。

疲れない働き方とは、受け身でがんばることではなく、自分から動くこと。

先を読んで、能動的に仕事を進めることです。

この2つを意識して行動できれば、精神的な負担が減り、体の疲れも驚くほど軽くなっていくでしょう。