趣味に「挑戦」や「実益」を求めない

休日に没頭できる趣味があるというのは、心身を整えるうえでとても良いことです。趣味を楽しんだ人の表情には晴れやかさがあり、リフレッシュできたことが一目でわかります。

ところが、この「趣味」も目的を誤ると、かえって疲れやストレスをためてしまうことがあります。

よくあるのが、いきなり難しいことに挑戦するケースです。

たとえば、登山初心者が難易度の高い山を目指す、ジョギングを始めたばかりでフルマラソン完走を掲げる――こうした高い目標設定は、チャレンジ精神としては立派ですが、実力とのバランスが取れなければ続きません。

思い通りにいかない日が続けば、疲労感と挫折感が募り、結局は三日坊主で終わってしまう――。

これは、気晴らしがかえって負担になっている典型です。

一方で、趣味に「実益」を求める人もいます。

たとえば、ワインが好きで有料セミナーを開いたり、趣味仲間を集めて交流会を主催したりと、趣味をビジネスや人脈づくりにつなげようとするのです。

これは一見効率的ですが、「成果」が得られなければ徒労感が残ります。

私の知人にも、得意先との接待ゴルフを続けていた人がいましたが、期待した営業効果が得られないとわかると、「こんなことなら行かなきゃよかった」と疲れた表情を見せていました。

これでは、趣味がリフレッシュどころか義務の延長になってしまいます。

バーでワインを飲みながら疲れを感じる中年成人男性
写真=iStock.com/skynesher
※写真はイメージです

いちばんの気晴らしは「確実な成果」

成果を出す人たちが、趣味に求めるものはとてもシンプルです。

彼らは、趣味に「達成感」だけを求めます。

難しい挑戦はせず、確実に成果が得られる活動を選ぶのです。

たとえば釣りなら、大物を狙うのではなく、比較的簡単に釣れるアジなどをターゲットにします。事前に仕掛けや道具を整えておき、結果が出やすい状況をつくる。

ゴルフなら、知り合いのレッスンプロに同行してもらい、良いスコアを出すサポートを受ける。

こうして確実に成果を得ることで、達成感が得られ、それが何よりの気晴らしになるのです。

結果が出れば自然と気持ちも軽くなり、会話も弾みます。

「楽しかった」
「またやりたい」

と思える前向きな記憶だけが残るため、長く楽しむことができるのです。

だからこそ、難易度や実益にとらわれず、「気分が晴れるかどうか」を基準に選ぶのが最も健全です。

テニスや将棋など、勝ち負けがある趣味でも、上手に楽しむ人は、

「勝った」
「負けた」

ではなく、

「今日はいいラリーだった」
「初めてあの技ができた」

といった達成感を大切にしています。

その瞬間の充実感こそ、最高の気晴らしです。

結果に縛られず、できたことを喜ぶ人ほど、趣味が長続きし、気持ちも豊かになります。