成果を出す人はどのように休憩をとっているのか。多くの大富豪に仕えてきた執事の新井直之氏は「成果を出す人は効率的に疲れをとるため、上手に休憩する。コーヒー休憩ひとつとっても、『どこで休憩をとり、どんな体験をするか』にこだわっている」という――。(第2回)

※本稿は、新井直之『なぜかいつも上手くいく人の休みの使い方』(あさ出版)の一部を再編集したものです。

労働者が机に座り、手を頭の後ろに回している
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意外と奥が深い「休憩の取り方」

仕事をしているとき、そのときの気分で、ちょっとした休憩をとっていませんか。

実は、気分で休む習慣が身についてしまうと、短い休憩を繰り返しても疲れが抜けず、かえって仕事のリズムを崩してしまうことにもなりかねません。

だからこそ、どのタイミングで休むかを決めることが重要なのです。

もしかしたら、「90分働いたら10分休む」というような方法を、とっている人もいるかもしれません。

一概に悪いともいえませんが、集中力が高まっているときでも作業を中断してしまうリスクがあるのは確かです。

せっかく思考が流れているのに、休憩によって流れを止めてしまう。

それではリズムが分断され、かえって非効率になってしまいます。

実は、成果を出す人は、休み方を「気分」では決めません。

「もう少しがんばろう」「この辺でやめよう」と感覚にまかせるのではなく、「ここまで仕事を終えたら一度休む」と明確に意識しています。

たとえば、

「資料を一通り仕上げたら」
「このメールを送ったら」
「この会議の準備が終わったら」

というように、タスクの完了を休憩の合図にします。

そうすることによって、無理に「休もう」としなくても、リズムが自然に生まれ、その短い一連の動作がいわば切り替えの儀式になり、自然と次の集中力を支える「間」になるのです。

達成感を伴って気持ちよく休めるだけでなく、作業の区切りごとに頭を整理できるため、次に取りかかるときの立ち上がりも早くなります。

「どこで止まり、どこで動くか」を決める

この発想は、タスク管理にも役立ちます。

休憩を明確にすることで仕事全体の見通しが立ちやすくなり、今日どこまで進めるかを具体的にイメージできるようになるからです。

結果として焦ることが減り、安定して集中できるようになります。

反対に、気分まかせで休むと作業が曖昧になり、終わらせた感覚が得にくくなります。

これは小さな違いのようでいて、生産性に大きく影響します。

流れを保ちながら、次の動きを整えるためにも、気分にまかせるのではなく、自分で「どこで止まり、どこで動くか」を決める必要があります。

自分のリズムを理解し、区切りの取り方をコントロールできるようになると、ムダな疲れは減り、仕事全体が整っていきます。

気分の波に左右されず、自分の意思で流れを整える。

休憩を戦略的に設計できる人ほど、長く安定して成果を出し続けていけるのです。