ローン総返済額が1000万円も増える
もちろん、これから住宅ローンを借りる人にも影響します。これまでは、政策金利に連動する変動金利が低かったため、変動金利で住宅ローンを借りる人が多かったのですが、金利が上昇する局面では、固定金利で住宅ローンを組む人も増加します。
長期金利の上昇は、そういう人たちを直撃します。
高市政権が誕生する直前には1.6%程度、もう少しさかのぼって昨年1月には1.2%程度だった長期金利(10年国債利回り)が、先程も述べたように、現状2.2%程度にまで上昇しています。昨年初と比べて約1%、昨年の今頃より、0.7~0.8%上昇しているのです。
仮に今、5000万円の住宅ローンを30年で組もうと考えている人がいれば、0.8%の金利上昇で(昨年3月頃にローンを組んだ人と比べて)、年間約23万円、30年間では約700万円の負担増です。
1%の上昇なら(昨年1月頃にローンを組んだ人と比べて)、年間約30万円、トータルで880万円ほどの負担増です。昨年に住宅ローンを組んでいるのと今とでは、かなり大きな違いが出るのです。
首都圏エリア(1都3県)の場合、新築分譲マンション1戸平均8383万円(2026年1月)となっているので、同じ条件で1%の金利上昇により30年間でゆうに1000万円の負担増と想定されます。わずか1年程度の期間のズレで、これほど金利負担が増えてしまうわけです。今後、長期金利はさらに上昇すると見込まれているため、金利負担はどんどん大きくなって、返済期間も延びる可能性があります。
インフレで、目の前の生活が苦しくなる中で、住宅ローンの返済が重くのしかかる懸念は小さくありません。イランでの戦争の行方次第ですが、今後の原油価格、日本のインフレ率、金利からは当分目が離せない状況です。



