2月18日、高市早苗首相は、自身の公式サイト上にあった「コラム」欄を削除した。削除の理由について、24日の衆院本会議では、「首相になってからコラムを書く時間もなく、ずっと更新できていなかったこともあり、コラム欄は削除した」と説明した。しかし、削除の直前、プレジデントオンラインではコラム欄の内容を検証する記事を出していた。一部を再録してお届けする――。
高市早苗首相
高市早苗首相が掲げた「2年間に限定した食料 の消費税ゼロ」は実現するのか。

「消費減税は私自身の悲願でもありました」

2026年1月19日に行われた記者会見の席上、高市首相がこう発言して波紋を呼んだ。ただ、第2次高市政権が消費減税を実行するかは不透明だ。現時点では高市首相の口約束でしかない。事実、自民党の選挙公約に消費減税は入っていない。

「悲願」とは、相当な長期間にわたって強く願い続けていることを指す。相当な長期間とは、場合によるが、1年や2年ではなく、10年、20年のスパンだと解釈できる。高市首相は本当に長年にわたって消費減税を主張してきたのだろうか。2000年8月から続く公式ブログから、消費税に関する投稿をピックアップし、本当に悲願だったのか確かめてみよう。

20年11月16日付の「『自助』という言葉を批判することの不思議」という投稿には、こんな文言が躍る。

他国に比べると、各種支援サービスに対する国民の負担は低い方だと思います。(中略)高齢化が進行している中で、将来を見据えて、「給付と負担のバランス」についても、責任をもって率直な議論を行うべき時が来ています。「租税などの負担が増えても良いから、もっと手厚い福祉を求めるのか否か」ということです。

消費減税の主張どころか、消費税を下げる必要はないくらいに読めるのだが、気のせいだろうか。

消費税に言及したものは全記事のうち、7本

11年12月13日付の「野田内閣への疑問7:消費税に関する考え方」から引用する。

消費税は低所得者にも負担がかかりますので、税率アップにはご批判もありましょうが、社会保障制度の継続性と負担の公平性を考えると、間接税を財源として重視する方が良いと判断しています。

このように「消費税率の10%への引き上げ」に賛成しており、反対ではない。それどころか、「間接税(=消費税)を財源として重視する方が良い」とまで言っている。

そもそも高市首相の公式ブログにおいて、消費税に言及する記事は少ない。手元の集計ではあるが、1000本以上の記事が投稿されている中で、明確に消費税に言及したものはたった7本。うち、はっきり消費減税を主張したものは1本もなかった。

記事本数=関心の高さと考えるなら、消費税には関心が薄かったのかもしれない。以上、高市首相の公式ブログを読む限り、長年にわたり消費減税を主張してきたという事実は確認できなかった。それどころか、むしろ「10%への引き上げを主導してきた」としか思えず、「消費減税」ではなく「消費増税」こそ首相の悲願だったのでは、とも思えてくる。

政権側による事実と異なるあやふやな発信は、何も消費税に限った話ではないという。法政大学の小黒一正教授によれば「そもそも『責任ある積極財政』という説明自体にやや矛盾を感じる」という。

(文=中野タツヤ(ライター、作家) 写真=Wikimedia Commons)

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