「動かない物は食わない」確率は五分五分
筆者は明治、大正、昭和と約80年分の北海道の地元紙を通読し、また市町村史、村落史、自伝、林業専門誌などにも目を通して、ヒグマに関する記事、挿話を抽出、データベース化し、拙著『神々の復讐』(講談社)にまとめた。
先人たちの体験から、クマと遭遇したときの効果的な対策について考えてみたい。
①「死んだふり」は有効か?
「ヒグマに遭ったら死んだ真似をすると助かる」という俗説は広く信じられているが、これは「クマは動かない物は食わない」という、これまた俗説によるもので、専門家によれば確率は五分五分であるという。実際に助かったケースでも、けっこうな怪我を負わされることが多いようだ。古い事例では明治の初め頃に、次のような事件があった。
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(写真=時事通信フォト)



