中国とも北朝鮮とも密接な政党

【兼原】ちょっと話が飛びますけど、中ソが対立した後の日本の共産党、社会党と中国共産党との友党関係はどうなったんですか。

兼原信克、垂秀夫『中国共産党が語れない日中近現代史』(新潮新書)
兼原信克、垂秀夫『中国共産党が語れない日中近現代史』(新潮新書)

【垂】中ソ対立後、日本共産党はモスクワ寄りでしたが、1960年代に入ると「自主独立路線」を取ります。これに伴い、中国共産党を「覇権主義」と批判し、逆に中国共産党からは「修正主義」と批判されるなど、両党の間で激しい公開論争が展開されました(63〜64年頃)。

一方、社会党は一貫して中国共産党の統一工作の対象であり、特に1972年の日中国交回復以降は、中国共産党との関係を深めていきました。もっとも、中国共産党にとっての主要な工作対象は政権与党の自民党でしたが、日本の左翼勢力の中で日本共産党を孤立させるため、いわば「安全牌」として社会党を利用していたと考えられます。

なお、社会党は北朝鮮とも長らく密接な関係を持っていました。私がかつて北朝鮮を訪れた際、金日成・金正日への各国からの贈り物を陳列する国際親善展覧館(妙香山)を見学したことがありますが、日本の自民党や社会党からの贈呈品が非常に多く、その中には土井たか子からの品も目立っていました。さらには日本海側の地方自治体からの贈呈品が多く、中国と日本からの寄贈品が最も多かったことを記憶しています。

【兼原】ちょっと残念な話ですね。拉致問題が明るみに出た今では考えられない。

北朝鮮にある国際親善展覧館
北朝鮮にある国際親善展覧館(写真=David Stanley from Nanaimo, Canada/CC-BY-2.0/Wikimedia Commons
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