家族が刺激になり、将来を考える
嫉妬が向上心につながるのは、「あの人は自分よりもすごい」という外的な刺激を出発点としているので、外発的な動機づけの1つと言えます。
嫉妬だけでなく、「敬意」や「憧れ」も外的な動機づけになりえます。たとえば「お父さんはすごいな。自分は将来、何になれるだろう」と考えたりするのも、「父親の姿」という外的な動機づけによる作用です。
こうした外的な動機づけは、何かの成就に向けて行動を起こす初期に有効なもので、そこからは内発的動機づけの出番です。
外発的動機づけを初動として、やがて「なりたい自分」の姿が自分のなかで言語化されると、もう外的な刺激が入ってこなくても、自分で自分を動機づけて行動を起こせるようになります。いわば行動する動機を自家発電できるようになるわけです。
「なりたい自分」を言語化する左脳
他者を見て嫉妬や敬意や憧れを感じるのは、右脳的な働きです。それを出発点として「なりたい自分」の姿を言語化するのは左脳的な働きです。
外発的から内発的な動機づけへのシフトとは、言い換えれば右脳から左脳への「動機づけのパス」なのです。
他者を理不尽に攻撃する「いじめ脳」では、脳の働きが偏っているために向上心が生まれにくいと述べました。それは、右脳から左脳への動機のパスがうまくいっていないということでも説明できるでしょう。
いじめ脳では、嫉妬という外発的な動機づけが、過去の経験と学習と合わさって不健全なアウトプットに向かいます。この時点で、「自分で自分を動機づけて前向きに努力する」という内発的動機づけへのつながりが、不幸にも寸断されてしまうというわけです。



