イラン攻撃やウクライナ侵攻など国際情勢が混迷を極める中、株式市場は乱高下を続けている。そんな相場が不安定なときにこそ大きなトレンドに注目するといい。これまでに4000社以上を取材してきた『四季報』記者が、今後、世界的に市場が拡大するであろう医療ビジネスにおいて世界シェアトップを誇る日本の隠れた優良企業3社を紹介する――。

※本稿は、田宮寛之『日本人が知らない‼ 世界シェアNo.1のすごい日本企業』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

世界的に拡大を続ける医療ビジネス

ロシアのウクライナ侵攻、米国のベネズエラ、イランへの攻撃など国際情勢は混迷を深めるばかり。国内では人手不足とインフレ進行が深刻な問題になりつつある。株式市場の乱高下が続く中、「今のところ株価は堅調だが、いつ暴落するかわからない」と不安を抱く投資家は少なくないだろう。

しかし、世の中には大きなトレンドがあり、その流れが逆流することがなければ、投資方針を変える必要はない。そうした大きな流れの一つが「医療ビジネスの拡大」である。

今後、世界的に医療関連ビジネスが拡大していく流れに変化はなく、株式投資のテーマとして中長期的に成長が期待できる分野として注目されている。

本項では、今後、医療ビジネスが世界的に拡大を続けるであろう理由と、その中で世界シェアトップを誇る有望な日本企業を取り上げたい。

有望企業といっても、製薬などの大手有名企業ではなく、BtoB企業のため知名度は低いが、いずれも優れた技術やノウハウを持つ“隠れた優良企業”たちである。

世界的な人口増加と高齢化は止まらない。

医療が株式投資のテーマとして注目される第1の理由は、世界の人口が増加していることだ。国連の予想では2025年に82億人に達した世界人口は2050年には97億人となる。

医療ビジネスの対象は人間だ。世界の人口増加は、医療ビジネスのマーケットが拡大することを意味する。

第2の理由は世界的に高齢化が進行していること。高齢化は日本だけの話ではなく、世界全体の傾向なのだ。

国連の調査では世界の総人口に占める65歳以上の人の割合(高齢化率)は、1950年の5.1%から2020年には9.4%に上昇したが、2060年には18.7%にまで上昇すると予想されている。高齢者が増加すれば、医療サービスを必要とする人が増加するのは言うまでもない。

史上初めて6万円を超えた日経平均株価を示すモニター=2026年4月23日午前、東京・東新橋
写真提供=共同通信社
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