盆栽の手入れはほとんどが地味な作業

見事な盆栽が並ぶ静かな庭園に、はさみの乾いた音が響いています。私もベランダで盆栽を育てていますが、切りすぎを恐れて剪定が及び腰になります。そんな悩みを打ち明けると、園主で盆栽作家の小林國雄さんが教えてくれました。「植物は光と水と風通しが大切なんだ。だから奥まで光が届くよう、密集した枝は落とさなきゃ。失敗してもまた生えてくるから、大丈夫」

東京・江戸川区の春花園BONSAI美術館。都内にも有名な盆栽美術館があると聞いて、今日は見学にやって来ました。空いている時間帯だったこともあり、手入れをしている園主の手業を見ることができました。大胆な剪定に驚きながらも、私はその「大丈夫」がまだ怖い。盆栽は手入れに失敗すると、修復に月日がかかります。

以前、家族旅行に出かけた際、自動で水が出る装置を仕込んでいったことがありました。ところが何かの拍子でホースが外れ、帰宅すると藤の葉が乾き切っていたのです。落胆しながら販売元へ電話をすると「洗面器に1週間浸けてください」と言われました。半信半疑で試すと持ち直しはしたものの、翌年はまったく花が咲きませんでした。ただ、翌々年にはきれいな花が咲き、根気よく世話を続ける大切さを実感しました。