デンカはワクチンの国内トップメーカー

3社目は、東京都中央区に本社を置く中堅化学メーカー・デンカ(4061)だ。

同社の事業領域は工業用原料から、建材、電子材料、医薬品までと幅広い。世界シェアの高い製品としては「アセチレンブラック(世界シェア5割)、クロロプレンゴム(同4割)、球状アルミナ(同6割)などが挙げられる。

そして、デンカはワクチンの国内トップメーカーでもある。

国内でインフルエンザワクチンを製造できるのは、デンカ、第一三共、KMバイオロジクス、阪大微研会のみ。この4社の中のトップメーカーがデンカなのだ。

デンカはインフルエンザ検査試薬のトップメーカーでもある。インフルエンザのワクチンと検査薬の両方を製造できるのは国内で同社だけだ。

これまでもウイルス関連の製品を多数生産してきたが、2020年には新型コロナウイルスへの取り組みを強化した。同年2月に新型コロナ検査試薬の開発を開始し、8月に製造販売承認を取得した。

通常は開発から承認まで2年以上を要するが、同社は約半年で承認にこぎ着けた。この異例な早さは同社の技術力の高さを示している。

デンカはインフルエンザや新型コロナだけでなく、あらゆるウイルス性疾患に対応する製品を持つ。2017年にコンゴ民主共和国でエボラ出血熱が流行したときは、JICA(独立行政法人国際協力機構)を通じてエボラウイルス診断キットを無償提供し、沈静化に貢献した。

田宮寛之『日本人が知らない‼ 世界シェアNo.1のすごい日本企業』(プレジデント社)
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そのほか、日本脳炎、ポリオ、はしか、風疹などのウイルス検査試薬もそろえていて、病院や保健所などで使用されている。

新型コロナは落ち着いたが、いずれは新しいウイルス性疾患が流行するだろう。デンカはそのときも技術力を武器に活躍するにちがいない。

株価が下がれば売ってしまいたくなるだろうが、慌てて売却してはならない。株価は一時的な理由で大きく下がることがある。

しかし、世の中の流れが変わらなければ、企業の業績は伸びていくし、株価も回復する。世界的な高齢化が止まることはないし、医療関連の需要が減少傾向に転じることもない。狼狽売りをすれば後で悔やむだろう。

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