東京通勤の会社員が一人暮らしをするなら、どんな場所がいいのか。麗澤大学教授の宗健さんは「都心まで1時間くらいかかる場所で少し広めの部屋に住むか、都心まで30分くらいの場所で少し狭い部屋に住むかという選択になる。その選択肢は、意外とたくさんある」という――。
桜の木と走る電車
写真=iStock.com/Hiro1775
※写真はイメージです

「家賃が安い街=コスパのいい街」とは言い切れない

4月になると大学への入学、就職、転勤などで多くの人が新しい場所で新しい暮らしを始める。今回は、首都圏に新しく引っ越してくる人向けにオススメの街を紹介したい。

まず、最初にできるだけ家賃の安い「コスパの良い街」に住みたい、と考える人も多いだろう。しかし、単に家賃や生活費が安いということをコスパが良いと考えてはいけない。

【Close-up:絶対に損しない「引っ越し」】はこちら
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そもそもコスパとは、支払いコストに対してパフォーマンスが良いことを言うわけで、コストが安いだけで、コスパが良い訳ではない。

そして、分母のコストに対して、分子となるパフォーマンスには交通利便性、生活利便性、静かさ治安、賑わい、家賃など様々な要素がある。

自分が暮らしに何を優先するかによってコスパの意味が違ってくる。

何を重視するかで「オススメの街」は変わる

筆者が企画設計分析で参加している「いい部屋ネット 街の住みここちランキング」では、街の住みここちについて8つの因子を提示している。首都圏版ランキングで8つの因子と総合順位の上位駅を表にすると以下のようなものになる(図表1)。

【図表1】「いい部屋ネット 街の住みここちランキング」における首都圏の上位駅
筆者作成

この表を見て、場所が思い浮かぶ人は少ないと思う。首都圏在住者でもこれどこ? という駅が多いはずだ。もう少し分かりやすくするために同じ表を市区町村でまとめると以下のようになる(図表2)。

【図表2】「いい部屋ネット 街の住みここちランキング」における首都圏の上位自治体
筆者作成

結婚して子どもがいると教育環境や治安なども考慮するようになるが、独身の若い人はやはり生活利便性と交通利便性を優先するほうがいいだろう。

この時、交通利便性とは都心へのアクセスとは別に、自分の通学先、通勤先を考慮すべきなのはいうまでもない。

そして、家賃水準は都内が高く、神奈川方面が次に高い。埼玉方面、千葉方面はそれよりも割安になる。女性の場合にはさらに、静かさや治安といった要素も気になるだろうから、住みここちランキングのサイトで細かくランキングを見てみてほしい。