「住みたい街」より「住みここち」

ここまでは実際にその街に住んでいる人からのアンケート回答をもとにしたランキングを示したが、一方で街の人気度を測る「住みたい街ランキング」というものもある。

「いい部屋ネット 住みたい街ランキング」では、首都圏の1位が吉祥寺、2位が横浜、3位がみなとみらい、4位が大宮、5位が鎌倉となっている。これらの街は全国的にも知名度が高いから、聞いたことがあるひとも多いと思う。

しかし、住みたい街ランキングは、人気度というよりも知名度ランキングの意味合いが強く、どこに住むかを考えるときにはあまり参考にはならない。

「沿線」で見る住みここち

では、どのように住む場所を探せばいいのだろうか。既に駅と市区町村については、上位の街を紹介したが、もう少し探しやすい範囲のランキングとして、「いい部屋ネット 街の住みここち 沿線ランキング」というものがある。

最新のランキングは2024年のものだが、このランキングは山手線の内側と中央区・千代田区・港区の一部路線を除外している。これはそれらの地域の評価が非常に高いためだ。そして家賃も当然高いから、若い人には手が届きにくい。

そして、沿線といっても東海道線や中央線のようにものすごく長い路線もあるため、この沿線ランキングでは特定の区間ごとに区切って、かつ山手線の起点駅(例えば東急東横線の起点駅の渋谷など)を除外してランキングを作成している。そのため駅ほど細かくなく、市区町村ほど大雑把ではない適度な粒度のランキングになっている。

この沿線ランキングの上位15位は以下のようになっている(図表3)。

【図表3】「街の住みここち沿線ランキング」のトップ15
筆者作成

15位の中に、東急線が6つも入っており東急線の評価が非常に高いことが分かる。

この沿線ランキングでも、因子別ランキングを発表しており、生活利便性と交通利便性のランキングは以下のような結果になっている(図表4、5)。

【図表4】「街の住みここち沿線ランキング」における生活利便性のトップ15
筆者作成
【図表5】「街の住みここち沿線ランキング」における交通利便性のトップ15
筆者作成