池山さんには申し訳ない

――今季からスワローズで指揮を執るのは、ヤクルト黄金時代の同志である池山隆寛さんですね。髙津さんが1軍監督を務めていた時の2軍監督でもあります。

現役時代の髙津臣吾氏(左)、池山隆寛氏(右)
写真=時事通信フォト
現役時代の髙津臣吾氏(左)、池山隆寛氏(右)

【髙津】現役時代、池山さんにはずっとショートを守ってもらった印象がすごく強いですね。宮本慎也がショートに入ってきてからは三塁手に転向しましたが、僕は池山さんがショートにいた印象のほうが強いですね。

今回池山さんにしんどいバトンを渡してしまったのは申し訳ないと思っています。まあ、監督が代わる時は、だいたいそういうものですね。

池山さんが思い描く、新しいスワローズをつくり上げてほしいです。なかなか簡単ではないかもしれませんが、池山さんもあの野村監督の難しい野球をずっとやられてきた精神的な強さがあります。同じスワローズOBとして、期待しています。

リーダーは「悪い情報」を集めろ

――髙津さんの監督生活は、良い時、悪い時を含めて、浮き沈みの激しい6年間だったとお見受けします。それを踏まえて、あらためてお聞きします。変化の激しい時代、リーダーに必要な条件とは何でしょうか?

【髙津】リーダーは見える部分だけを見ていては駄目だと思います。やっぱり背後も気にしないといけません。たとえば、部下が10人いたとしても、気を配るべき人数はそれだけではありません。部下が契約の話をしてきたら取引先のことを理解しないといけませんし、家庭状況などの身上も把握しておくべきでしょう。

どれだけの人が自分たちのために動いてくれているのか。どれだけの組織や外部企業が協力してくれているのか。ビジネスの詳しいことは分かりませんが、自分の持ち場以外に想いをめぐらせることは大事だと思います。

自分の背後で何が起こっているのかはよくわかりませんから、リーダーはただ報告を待つのではなく、振り返って「今、どうなってんの?」と目を向けることが重要です。

目を向けると嫌な情報ばかり入って来ますけどね(笑)。よい情報は放っておいても、どんどん入ってきます。ですが悪い情報は目を向けないと入って来ない。そういう悪い情報も取り入れながら、総合的に判断することがリーダーには必要だと思います。

(インタビュー・構成=ライター・村尾信一)
【関連記事】
姑に「中卒の能なし」と言われ続けた…嫁入り翌日からイジメに耐えた91歳、「よそ者の嫁」が「村の宝」になるまで【2025年9月BEST】
なぜサンリオ辻会長は「やなせたかし」に資金を出し続けたのか…詩集だけではない反対押し切り始めた新事業【2025年8月BEST】
愛子さまが食べた"開けてビックリ"の駅弁とは…老舗駅弁屋が効率化の時代に「手作り」にこだわり続けるワケ
トヨタでもサントリーでもない…ハーバード大学経営大学院が教材にする従業員850人の日本の同族経営企業
11体のラブドールと暮らし"正しい性行為"を楽しむ…「人より人形を愛する男たち」が奇妙な生活を始めたワケ