会社で評価される人はどんな人か。心理学者の榎本博明さんは「評価されるのは人柄や誠実さではなく、上司にとって都合がいいかどうかだ。上司は部下の本性を見抜くことはなかなか難しい」という――。(第1回)
※本稿は、榎本博明『裏表がありすぎる人』(幻冬舎新書)の一部を再編集したものです。
上司に媚びながら陰で嘲笑する恐ろしい同僚
裏表の激しい人物として、多くの人が思い浮かべるのが、本人の前では調子のいいことを言ってもち上げながら、陰で悪口を言うようなタイプである。
そのような構図は、同僚同士でもしばしばみられるが、とくに多いのが、上司に対していつももち上げるようなことを言い、自己愛をくすぐって喜ばせながら、陰ではこき下ろすようなことばかり口にする、といったものである。
そのような同僚に呆れるという人たちに、陰で上司をこき下ろすセリフを例示してもらったところ、つぎのようなものがあげられた。
「あそこまで無能なヤツが課長かよ。どうなってんだ、この組織は」
「あんなバカ上司のもとで働いてるとバカがうつりそうで怖い」
「自分の上司がアレだからね。ほんと恥ずかしいよ」
「あいつ、太鼓もちで出世しただけじゃないか。実力不足も甚だしい」
「ちょっともち上げると、すぐにいい気になって自慢話をしたり、ほんとに単細胞で笑えるわ」
「自分が無能なのに気づかないなんて、ほんとに愚かだね。バカは自分がバカだって気づかないって言うけど、まさにそれだね。うちらから尊敬されてるって本気で思ってるんだからね。お世辞に決まってるじゃない」
「参ったね、あんなに長時間、相手させられるなんて。もううんざりだよ。いい気になって話しやがって。いい加減にしろって」
「あんなバカ上司のもとで働いてるとバカがうつりそうで怖い」
「自分の上司がアレだからね。ほんと恥ずかしいよ」
「あいつ、太鼓もちで出世しただけじゃないか。実力不足も甚だしい」
「ちょっともち上げると、すぐにいい気になって自慢話をしたり、ほんとに単細胞で笑えるわ」
「自分が無能なのに気づかないなんて、ほんとに愚かだね。バカは自分がバカだって気づかないって言うけど、まさにそれだね。うちらから尊敬されてるって本気で思ってるんだからね。お世辞に決まってるじゃない」
「参ったね、あんなに長時間、相手させられるなんて。もううんざりだよ。いい気になって話しやがって。いい加減にしろって」
上司の寵愛を操る「裏表人間」の正体
調子がいいばかりか、辛辣な態度に呆れ、うんざりするだけでなく、恐ろしくもなるという人がいたが、たしかにこのようなセリフを聞くと、あまりの辛辣さに驚かざるを得ない。しかも、上司の前では調子よくもち上げるようなことばかり言うため、上司は自分が尊敬されていると思い込んでいるわけだから、よけいに恐ろしくなる。
やや横暴なところがある上司に日頃から反感をもっている人も、「あの辛口にかかったら、ふだん偉そうにふんぞり返ってる上司も形無しだと思うとスッキリする面もあるけど、自分も陰で何を言われてるかわからないと思うと、あまりの辛辣さに背筋が寒くなった」と、その人物の辛辣さを警戒する気持ちを口にする。
このような人物は、自分のポイントアップのためには、裏表をうまく使い分けて相手をもち上げるだけでなく、ふだん親しげにつき合っている同僚を貶めるような噂を平気で流したりするので、うっかり心を許すと痛い目に遭いかねない。
このような裏表人間が、なぜか上司から気に入られ、可愛がられるのだから、ほんとうに嫌になる、とこぼす人もいる。実際、そうした構図は多くの職場でみられる。

