優先課題3:「靖国」の罠(イデオロギー的規律)
高市氏の最も熱心な支持者たちは、春季例大祭での靖国神社参拝を求めている。「主権を示し」戦没者に敬意を表するために、と。
筆者は、彼女は彼らの声を無視しなければならないと考える。なぜなら、高市氏の第一の外交任務は、米国、フィリピン、オーストラリア、韓国との「同盟規模」の連携を構築することだからだ。
『コンテンポラリー・ポリティクス』誌の学者、田巻紀彦氏が論じるように、日本の戦後戦略は受動的適応から「ルールに基づく国際秩序」を積極的に形成する方向へとシフトしてきた。これには東京の判断を信頼するパートナーのネットワークが必要だ。
今、靖国を参拝すれば、それは習近平への「贈り物」となる。中国の外交官たちは、お気に入りの物語(日本は1930年代の軍国主義に回帰する修正主義的破壊者だ)を蒸し返すことができるからだ。
さらに重大なのは、韓国との脆弱な和解を粉砕することになる。韓国との連携は、北朝鮮の核の野心を抑えるために不可欠である。インド太平洋で統一戦線の維持に注力する米国は、「靖国参拝」を共通の戦略目標への裏切りと見なすだろう。参拝は米国国務省に「失望」声明を出させ、彼女が取引重視のトランプ政権を管理するために必要な信頼を即座に損なうことになる。
イデオロギー的虚栄心を戦略的現実主義より優先させれば、ワシントンやキャンベラから、グローバルな国家戦略に不向きな素人ナショナリストとして見なされるだろう。彼女は昭和時代の「過去」よりも、インド太平洋の「未来」を重視することを証明しなければならない。
優先課題2:「トランプ取引」の罠(同盟管理)
ドナルド・トランプの復帰により、日米同盟は「ビジネス取引」となった。2026年の新米国国家防衛戦略は明示的だ。「同盟国とパートナーに応分の負担を要求する。我々は同盟国の安全保障上の不足を補わない」。この文書は、日本に新しいグローバル基準を設定している。つまり、GDPの3.5%を中核軍事費に充てよ、と。
日本はすでに「盾」から「剣と盾」の態勢へと移行し、反撃能力とトマホークミサイルを取得している。だがこれは昨日のニュースだ。トランプ政権の「力による平和」ドクトリンを満足させるには、高市氏は産業統合のパッケージを提示しなければならない。米国の兵器を購入するだけでなく、共同生産することを提案すべきだ。米国の防衛産業基盤は逼迫しており、トランプは日本の先進製造業セクターがそのギャップを埋めることができると考えている。同盟はビジネスなのだ。
高市氏は「共同優位」投資パッケージを提案すべきだと筆者は考える。日本は2.5%または3%の支出目標を達成するが、その相当部分は「米日両国の」造船所とミサイル工場の共同再活性化に向けられる。
これは支出を覇権国への「貢納」ではなく、日本自身の産業能力への投資として位置づけられている。もし彼女がトランプに公然と保護料の支払いを強要されるのを許せば、「強い指導者」としてのイメージは一夜にして蒸発する。彼女はトランプが尊敬するパートナーであるべきで、搾取する属国であってはならない。

