仕事ができる人の中には、頻繁にサウナへ通う人が数多くいる。なぜこれほどまでにサウナにハマるのか。「サウナドクター」として知られる加藤容崇氏にその理由と医学的根拠を聞いた。

「できる人」こそ必要な心身をリセットする場

一流経営者やビジネスエリートの中には、頻繁にサウナへ通う人が数多くいます。そこには明確な理由があります。精神的にも肉体的にもギリギリの過酷な環境で戦い続けている人ほど、サウナという心身をリセットする場を必要としているからです。

経営やビジネスの第一線では、「どうにもならない瞬間」が必ずやってきます。自分の努力だけでは打開できそうになく、かといってほかによい方法も思いつかない。思わず頭を抱え込んでしまうようなとき、サウナに入ると気持ちが少し軽くなるのです。脳がリセットされて、新鮮な気持ちで問題に向き合うことができるようになります。すると、さっきまでは思いもつかなかったようなアイデアがふっと湧いてくることもある。そんな「救われた体験」が、ビジネスエリートをまたサウナへと誘うのです。

仕事ができる人ほど陥りやすい状態として「アレキシサイミア(感情認識困難)」が挙げられます。これは病気ではないものの、自分の感情や感覚をうまく認識できなくなる状態を指します。心身ともに疲弊しているのに「まだいける」と自分で自分を鼓舞して走り続け、ある日突然、体が動かなくなる。真面目で優秀な人ほど、この落とし穴にはまりやすいとされています。

(構成=島津健吾)