よかれと思ってやっているそのエイジングケア。ただし、やりすぎると老化の原因になる。70歳でも若々しい南雲医師に正しい方法を聞いた――。
南雲 吉則
南雲 吉則(なぐも・よしのり)
1955年生まれ。東京慈恵会医科大学卒業、東京女子医科大学形成外科、癌研究会附属病院外科、東京慈恵会医科大学第一外科乳腺外来医長を経て、乳房専門のナグモクリニックを開業。『こんなに簡単! がんや老化を寄せ付けない方法』(春陽堂書店)など、ベストセラー多数。
髪 洗いすぎは老化の入り口。地肌のバリアを守る「乳液洗髪」の方法

清潔感アップの秘訣は汚れを落としすぎない

男女ともに、いつまでも若々しくツヤのある人は魅力的です。それを目指すのであれば、やはり清潔感が大切。ただし、この清潔感という言葉を履き違えてはいけません。髪の毛の先からつま先まで、毎日ゴシゴシ洗い上げた状態を保つことが「清潔」なわけではないのです。

私たちの体に発生するものは、目ヤニひとつにしても無駄なものはありません。もし、目ヤニが出なくなったら目が乾燥し、悪化すると失明してしまうかもしれない。唾液が出なくなったら口の中が乾燥して歯周病になってしまうかもしれない。垢、汗、鼻水、みんな私たちのことを守ってくれているのです。

ただ、それぞれが役割を終えて、老廃物として体の外に排出されたものについては、マナーとして洗い流す。でも、過度に洗い落としてしまうのはマイナスです。

例えば肌の角質を悪者扱いする人もいますが、角質は皮膚の保護膜でもあります。過度に落とすと、肌が乾燥して「乾燥性皮膚炎」、またの名を「老人性皮膚炎」を招くことになる。

自分の体の仕組みに感謝して、むやみに剥ぎ取ろうとしないことこそが、若々しくツヤのある体をつくる条件です。ひいてはこれが清潔感にもつながるのです。

シャンプーもリンスも使わないほうがいい

以上を念頭に置きながら、ツヤのある体づくりについて見ていきましょう。

まずは髪の毛から。

みなさん、洗髪にはどういった洗剤を使っていますか。多くは市販のシャンプーでしょう。でも、私はシャンプーを使いません。

これは数年前の体験からきています。引っ越しの際に家財一切を新宅に移したのですが、そのときになって旧宅の換気扇の汚れに気づいた。仕方なく旧宅に残っていたハンドソープで洗ってみたのですが、油汚れがみるみる落ちていくではありませんか。慌てて成分を見ると、「ラウレス硫酸ナトリウム」の文字がありました。

食器用洗剤などに使われる合成洗剤です。このことがあってからあらゆる洗剤について成分表示を確認するようになりました。多くのシャンプーにもラウレス硫酸ナトリウムが配合されています。