アメリカ国内に工場を建設。章一郎はいかにして現地にトヨタ生産方式を浸透させたのか――。
豊田章一郎と、アメリカでの現地生産のはじまり
豊田英二、章一郎ともに生産から販売までをひとつの流れにしたかった気持ちはあっただろう。しかし、TPSを販売に導入するために現場に飛び込んでいって旗を振る人材はいなかった。販売の現実を知り、販売部門、販売店の意識を変えるには時間がかかるし、数々の困難を乗り越えていかなくてはならない。
「私がやります」という人材が出てくるには時間が必要だった。
旗を振る人材が出てきたのは工販合併から10年後の1992年のことだ。豊田章男が生産調査部から国内営業部門に異動し、北陸長野地区にあるカローラ店の地区担当員になった。地区担当員とはトヨタの国内営業本部に所属する各地の販売店をサポートする役目だ。
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