過剰な気づかいで増える「忖度ページ」はムダ
働く時間のうち12%を占めるのが「資料づくり」です。ここでいう「資料」とは、たとえば会議用の発表資料、お客様へ提出する提案書、プレゼンテーション用のパワーポイント資料、そして、上司に提出する週報など。
資料の作成は、ムダな仕事の温床になりやすいもの。私は、パワーポイントの資料だけでも5万ファイルを調査。さらに企業の意思決定者826人に対し、資料作成についてヒアリングを実施し、その結果をAIで分析しました。そのうえで、どんなムダな仕事があるのか、その対策は何かをまとめました。
こうした資料づくりで、もっともネックになっているもの。ズバリ言えば、それは「過剰な気づかい」! ムダな配慮によって、資料のページ数は増大します。私は、「過剰な気づかい」によって増えてしまうページのことを「忖度ぺージ」と名づけました。
思い出してみてください。「発表資料のこの部分は、部長からツッコまれる可能性が高いから、詳しい説明を入れておこう」とか、「役員は、必ず数字について聞いてくるはずだから、グラフを2つ追加しておこう」とか……心あたりがあるのでは?
役員会議など、かしこまった会議ほど資料のページ数が増える傾向が強くなりますが、残念なことに、調査では、こうした「過剰な気づかい」で増やした「忖度ページ」の8割はめくられてもいないという結果が出ています。
どんなに時間と手間をかけて作られようとも、見られることもない資料は、言葉は悪いですが、紙くずでしかありません。
カラフルで文字数が多いパワポはNG
たとえば、大勢の前でプレゼンテーションをするとき。本当に説明に自信がある人は、ホワイトボードの前に立って、必要なことは、その都度、手書きしながら説明を進めたりします。逆に、凝りに凝ったパワーポイントやエクセルの資料を投影しながら説明する人は、実は自信がなかったりするもの。
もちろん全員がそうとは言いませんが、パワーポイントの達人は、意外と実質的な成果を生み出していないものです。達人なだけに、会議などで説明するときに、ついパワーポイントに頼ってしまうのかもしれません。
あなたも、もし、カラフルで、文字やグラフを詰め込んだ、凝りまくりのパワーポイント資料を作っていたら要注意! あなたの作る資料は、説明を受ける人たちの目をチカチカ、頭をクラクラさせているかもしれません。
せっかく、何時間も費やして作った資料が伝わらないのでは、時間のムダ。努力が浮かばれません。お客様へのプレゼン資料なら、成約にもつながらず、骨折り損のくたびれ儲けです。

