仕事のデキる人とデキない人はなにが違うのか。銀座の高級クラブ「クラブ由美」のオーナー・伊藤由美さんは「仕事のデキる人は物を大切に扱うことができる。物を大切にする姿勢は人間関係にも表れる。物を大切にできない人は、コンビニであるものをよく買っている」という――。(第1回)
「貰った物」の扱い方で本性が分かる
長年にわたり銀座の高級クラブのオーナーとして、多くの成功者、そしてそうではない人たちと接してきた私には、「仕事のデキる人」と「できない人」を見分けるいくつかの基準があります。そのうちのひとつが、その人の「物への接し方」です。
仕事のデキる人というのは、単に「物持ちが良い人」ではありません。本当に大切なのは、「物を大切にできるかどうか」という一点です。
自分で購入した物には愛着があるという人は多いでしょうが、人からいただいた物に対して「どうせタダでもらったものだから」とぞんざいに扱い、最悪の場合「貰ったことすら忘れている」という人もいます。この態度は、物を大切にしていないだけでなく、贈り主の気持ちを軽視していることの表れです。
物を大切にできる人は、その物に対する愛着や感謝を、人に対しても持つことができます。物へのリスペクトは、「人を大切にする心」へと通じています。高級クラブのオーナーとして多くの人を見てきましたが、物を粗末に扱う人は、人の縁も簡単に切ってしまう傾向にあると感じています。「物を大切にできるかできないか」ということは、「人を大切にできるかできないか」に繋がっているのです。

