さまざまなハラスメントが聞こえてくる現代、部下との会話に悩む上司は多いのではないだろうか。ライター・インタビュアーの山口拓朗さんは「《労(いたわ)りの気持ち》を込めた声がけを積み重ねると、部下との心の距離が縮まる。また仕事内容について質問する際には、相手が負担を感じず、意見を言いやすくなる尋ね方がある」という――。

※本稿は、山口拓朗『正しい答えを導く質問力』(かんき出版)の一部を再編集したものです。

インタビューに答えるビジネスマン
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心の距離を縮める《労り》質問

上司と部下の信頼関係は、日々の小さな関わりの積み重ねから生まれます。特に《労りの気持ち》を込めた声がけは、心の距離を縮める上で大変効果的です。

・「最近、体調どう?」
・「あの件、落ち着いた?」
・「疲れは溜まってない?」
・「一息つけてる? ちょっと気になって」
・「少し立て込んでるように見えたけど、大丈夫?」
・「忙しいと思うけど、少しは自分の時間取れてる?」

こうした問いは、情報を聞き出すことが目的ではありません。「あなたのことをちゃんと見ているよ」「一人で抱え込まなくていいよ」といったメッセージを届ける手段です。

ハラスメントと思われないためには

最近では、「軽い声がけがハラスメントになるのでは」とためらう上司もいますが、大切なのは「言葉の内容」よりも、その背後にある「敬意」と「誠意」。対等に向き合う姿勢さえあれば、相手は「本気で気にかけてくれてる」と感じるはずです。

成果や行動だけで評価されると「人としての自分は見られていない」と部下は感じがちです。さり気なく差し出される《労り》のひと言は、部下に安心感と前向きな意欲を与えます。