目薬を選ぶとき、何を基準にすべきか。眼科医の栗原大智さんは「市販されている一部の目薬には、長期間の使用によって目に悪影響を及ぼす恐れがある成分が含まれている」という――。(第4回)

※本稿は、栗原大智『眼科専門医が教える最新知識 スマホ時代の「眼」のメンテナンス』(高橋書店)の一部を再編集したものです。

目薬をさす手元
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「安い目薬」が悪くない理由

「目が乾いた」「目が疲れる」と感じて、ドラッグストアなどで目薬を買う方もいると思います。市販薬の種類は多く、価格は1本あたり130円くらいから1000円超えまで非常に差があります。そのため「どれがいい目薬か分からない」「価格が高い目薬のほうが良いのでしょうか」という質問が絶えません。

目薬の価格は、含まれる成分とその濃さの違いなどで決まります。価格の高い目薬には、たくさんの成分が入っており、その濃度も濃いことが多いです。

ただし、それらが必ずしも目の病気に効果がある成分とは限りません。実際、市販の目薬では「目の病気を治すために有効な成分」はかなり限定的です。「高い目薬だから効くはずだ」と思い込んで、眼科を受診するタイミングが遅れてしまったり高価な目薬を大事に使うあまり、使用期限を過ぎた不衛生な目薬を使うほうが問題だと思います。

一方、価格が手ごろな目薬は、含まれる成分が比較的少ない、あるいはその濃度が濃くないことが多いようです。そう聞くと「安い目薬は効果が低い」と思うかもしれません。

用法・用量を守るのがベスト

実際には、手ごろな目薬でも十分な効果があることが多いですし、そもそも市販の目薬を使って効果がなければ、眼科を受診するのが理想です。

また、目薬の価格を抑えられると「もったいない」と目薬の使用を渋ることがなくなり、用法・用量通りに使える方が多い印象です。目薬を使用期限内に使い切れるようになるので、衛生面でも安心です。

僕は「価格が手ごろな目薬を用法・用量通りに使って、使用期限が来たらきちんと破棄して、衛生的に使いましょう」と患者さんには説明しています。

〈眼科医のつぶやき〉市販薬では人工涙液の目薬がおすすめ。ドライアイのような症状への効果が期待でき、費用も抑えられます。コンタクトレンズをしていても使えます。ただ約10日で使い切る必要があるので、使用期限は必ず確認しましょう。