ビジネスをめぐる状況が刻々と変わるいま、我々には、どのような課題や能力が求められているのか。今回、アンケートの調査結果をもとに、ライフネット生命副社長・岩瀬大輔氏がアンケート結果を分析。8つの力に収斂させた。データと実践のためのヒントをお届けしよう。
【調査概要】gooリサーチとプレジデント編集部の共同調査により、「学びの習慣」に関するアンケートを行った。2011年7月22日から26日まで実施し、ビジネスパーソン665人の回答を得た。
「仕事のときに気づいたことや学んだことを、メモに書き留める習慣がある」「そのメモをあとから見返して確認する習慣がある」について、1500万円以上のほうが習慣化している割合が高かった。
人間は忘れる生き物であるから、仕事で気づきや学びがあったとしても、書き留めておかないとすぐにどこかにいってしまう。さらに、気づきや学びを自分のスキルとして定着させるには、復習することが不可欠である。
ビジネスマンにとっての勉強とは一般教養を身につけることではなく、仕事に役立つスキルや経験を身につけることである。稼げる人はスキルや経験を蓄積し、仕事で生かすことを常に意識している。
同様に、予習の有無によっても気づきや学びが変わってくる。「勉強や会議、プレゼンでも、本番の前の予習や準備に時間をかける」と回答した1500万円以上は500万円台の約2.5倍に上った。
会議には「出席さえすればいい」と考える人も世の中には多いかもしれないが、事前準備なくして会議中の議論が深まることは稀だし、得られるものも少なくなる。どんな仕事からも気づきや学びを得ようとする意識の高い人は、事前の予習にも間違いなく時間をかけている。