相手をもてなすために「仲居」を味方につける

従業員を味方にすることも忘れてはならない。それはホテルのベルスタッフと旅館の仲居は役割が違うからだ。ホテルのベルスタッフはチェックインの際、部屋まで荷物を運んでくれる。部屋のなかの説明をしてくれる。しかし、そこまでだ。一方、仲居は旅館ごとに違うけれど、荷物を運ぶだけではない。周囲の朝の散歩ルートなども教えてくれる。浴衣の着方も教えてくれる。食事の際、給仕をしてくれる。部屋のなかの掛け軸についても知っている。さまざまな役割を併せ持っている。こうした人を味方にしないと損だ。

桑野さんの話はどちらも温泉旅館のサービスの本質を突いた話なのである。