職場での付き合いをラクにするには、どうすればいいのか。営業コンサルタントの菊原智明さんは「飲み会やランチは、人間関係を築く絶好の機会だ。誰を誘うか、誘われた場合はどう断るかなどによって、仕事のしやすさが大きく変わってくる」という――。(第1回)

※本稿は、菊原智明『1年目からうまくいく!職場の人間関係のコツ』(日本能率協会マネジメントセンター)の一部を再編集したものです。

“ランチの相手”が重要である

飲み会やランチなどは大切な人間関係を築く絶好の機会になります。ここからは飲み会、ランチの時間をワンランク上げる話をします。飲み会やランチで社内の人たちとうまくコミュニケーションが取れるようになったら、次のステップに進みます。

普段であれば、ランチの時間が近づけば「だれとどこのお店で何を食べるか」と考えるでしょう。いつものメンバー、もしくは一緒の職場の人を誘う感じです。気軽に「一緒にランチをしましょう」と声を掛けられる人がいる、これだけで素晴らしいことです。

もちろんこれも大切なことですが、さらに一歩踏み込んでランチの時間を「いかに有意義に過ごすか」と考えるのです。まずはご一緒する相手です。いつものメンバーもいいですが、このような人にも声を掛けてみましょう。

・話をして勉強になる人
・尊敬している人
・会社のキーマンで関係を深めたい人 などなど。

「この人に声を掛けても大丈夫かな?」と思っていても案外承諾してくれるものです。飲み会は少しハードルが高いものの、ランチであれば気軽にOKしてもらえます。

食堂でランチを楽しむビジネスマン
写真=iStock.com/maroke
※写真はイメージです

“ランチで得たいこと”を準備しておく

承諾を得られたら好みを聞いて場所を決めます。それと同時に「ランチの時間内に何を得たいのか?」ということを決めておくのです。ランチの時間は限られています。雑談をしていればあっという間に終わってしまいますから。

・プライベートの面を聞き出す
・意外な一面を発見する
・仕事のやり方を聞く などなど。

もろちん、自分で話す時間を最小限にして聞き役にまわるのです。相手の回答から、さらに深堀していくのもいいことです。短い時間であっても“その後の仕事人生を左右する言葉”をいただけるかもしれません。

【Close-up:二日酔いからの卒業】はこちら
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また、シンプルに仲良くなりたいという目標を持つことでもかまいません。共通の趣味や興味を見つけ出し、それを通じて会話を広げることで、相手との親密度を高めることができます。これにより、お互いの信頼感が深まり、今後の業務上の関係がより円滑になるのです。

飲み会やランチを価値ある時間にするのもあなた次第。どの人と、どういった目的で臨むのか、ということを決めて臨んでください。これができればあなたはランチ時間のプロになれます。