SNSで目にする機会が増えた生成AI動画。簡単につくれるのか。はたして儲かるのか。収益化の構造を動画作成のトップランナーが語った。

高額の企業案件が次々と舞い込んでくる

もともと、動画をつくった経験はほとんどありませんでした。そんな私が生成AIで動画制作を始めたのは、2年ほど前、30代中盤です。

当時はまだAI動画よりもAI画像の生成が主流で、世界的に注目されていたのが「ミッドジャーニー」というAI画像生成ツールでした。試しに触ってみると、数秒程度でプロ級の画像が完成。その瞬間「これは世界が変わる」と直感的に思い、AI画像生成に没頭し始めました。

しばらくすると、画像を動画化できるAIツールが登場します。「自分のつくったAI画像が動いたら楽しそうだな」という純粋な気持ちから、AI動画制作もスタート。毎日AI画像やAI動画をつくり続け、3カ月ほどである程度自由にツールを扱えるようになりました。

Instagramに野菜や果物を擬人化したAIキャラクターの動画を投稿したところ、フォロワーが数万〜数十万人単位で急増。国内外から「有料でつくり方を教えてほしい」というDMが届き、レクチャーを始めたのが最初のマネタイズでした。「AI動画で稼ぐ」と聞くと、まずSNS投稿による広告収入を思い浮かべるかもしれません。上手に運用すれば数万〜数十万円稼ぐようなポテンシャルのあるジャンルです。ただ、私の場合、SNSはどちらかといえば集客のために活用しています。

SNSを通じてスキルが認知されるようになると、企業や個人からいろいろな依頼が来るようになりました。例えば、広告会社から「独自キャラをAIで動かしたい」「モデルをAIモデルに刷新したい」「バナーをAIで生成したい」、アニメやゲーム会社から「キャラクターの案出しをしてほしい」「背景をつくってほしい」といった具合です。

これらはあくまで一例ですが、私の元にはさまざまな依頼が毎日のように届きます。「以前よりもAIの需要が本当に高まってるんだな」と日々実感しています。

また、企業案件の相談に乗っていると「社内にAI事業部を立ち上げたいので、まるっとAI全般のディレクションをお願いしたい」といった流れになることも多々あります。

多くの企業はAIの必要性を感じつつも「何から始めればよいかわからない」という状態に陥っているようです。隔週でミーティングを行い、月2回の稼働で数十万円といったコンサル案件もありました。

AI事業における私の最高月収は非公開ですが、少なくとも毎月100万円以上の収入があります。最近では、数百万円単位といった案件もちらほら出てきています。

稼ぎ方のパターンは無数にあり、「広告の映像を制作する」「ミュージシャンのMVを制作する」「自主アニメ、映画を制作する」「キャラクターをブランド化して売り出す」などなど、アイデア次第でいろいろなチャンスがあります。「今副業するなら?」と問われたら「AI一択」と即答しますし、AIだと再現できることが多すぎて、まさに無限に広がるブルーオーシャンです。

(構成=増田忠英 画像提供=AI FREAK)