脳科学者という職業柄、いろいろな人と話して相談を受けるが、「だらだらスマホ」で悩んでいる人は案外多い。

つい、だらだらとスマホで動画を見たり、ネット記事を読んだりして時間を浪費してしまうというのである。

もちろん、スマホを眺めていることが一概に悪いとは言えない。人によっては、そうすることで世の中の動きを読んでいることもあるだろうし、動画編集の動向を学んでいるのかもしれない。ネットニュースを通して、市場のリサーチをすることもあるだろう。

しかし、大抵の人は、単に、時間潰しというか暇をもてあまして、だらだらスマホをしているようだ。そのことによって浪費しているのは、時間だけでない。何よりも大切な「若さ」を無駄にしているのである。

若さとは、可能性である。無限に学ぶことがあり、たくさんのチャレンジすべきことがある。

学生や若手社会人には、今流行りのFIRE(経済的自立と早期退職)にあこがれている人が多い。もちろん、「若さ」を目一杯活かして、日々努力していれば、それも可能だ。しかし、だらだらスマホで若さを浪費していたら、FIREどころか、ビジネスパーソンとして普通に輝くことも難しい。

だらだらスマホをしてしまう根本的理由を、動物行動学的に見ると興味深い。それは、実は拘束環境における自然な反応なのである。

動物園で、シロクマが行ったりきたりしている様子を見たことはないだろうか?

最近は行動展示など、動物が様々な行動を楽しめるように豊かな環境を工夫していることも多いが、拘束された環境で飽きてしまうと、つい動物は繰り返し同じことをしてしまう。

かごの中の鳥も、とまり木の上で体を揺らしたり、自分の羽をついばんだりしているのを見たことがあるかもしれない。人間で言えば、貧乏揺すりをしたり、シャープペンをカチカチいわせたりするのが、同様に、拘束環境における繰り返し行動だと言える。

(写真=iStock)

検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます

【関連記事】
大谷翔平がスターになれた努力と才能以外の理由
「同調圧力に従う」と「共感する」の決定的な違い
成功者の真似をしても成功できない納得の理由
なぜビジネスエリートほど「サウナ」にハマるのか
毎朝3時45分に起きて25キロ走る「究極の朝活王」