アップルの共同創業者スティーヴ・ジョブズ氏は、ボタンつきのスマートフォンが主流だった時代に、画面で操作をするiPhoneを発表した。なぜ、そんな発想ができたのか。

今日の社会において、一人ひとりの個性を大切にするのが大切なのはもちろんのことだが、一方で、人が時に周囲の「空気」で動くことも事実である。その際は、個性だけでなく集団のダイナミクスが重要になる。

空気の力学は、実はあまり文化に依存しない。しばしば、日本人は空気を読むが、例えば、アメリカ人は読まないというイメージがある。しかし、実際に起こっていることを解像度を上げて見ていくと、空気の力学はアメリカにもある。

そもそも、空気を読むとは、つまり、他人の心の状態を把握し、人々がどのような方向に進もうとしているかを認識することである。このような認知プロセスを支える脳の回路の働きは、日本でもアメリカでも変わらない。

(写真=iStock)