インターネットを検索すると、快眠や疲労回復のための情報が溢れている。しかし、それらが本当に医学的に正しいのかどうか、素人には判然としないのも事実。そこでコレ。疲労回復と睡眠についての研究を続ける専門家に教えを請うた。

「良質な睡眠」でしか疲れは改善できない

「最近、すぐ疲れて日中も眠い」「寝ても疲れがとれない」「夜中に目覚めたり、早く起きてしまう」といった不調を感じてはいないだろうか。

「今の医学では、良質な睡眠をとること以外で、こうした疲労を回復させる方法はありません」と断言するのは、東京疲労・睡眠クリニックの梶本修身院長だ。疲労医学を専門とする梶本氏は、疲労の原因、軽減物質、克服法の開発や研究を行いながら、疲労や睡眠障害に悩む患者の治療にあたっている。そして長年の研究のなかで、「肉体的疲労も精神的疲労も疲れの仕組みは同じで、自律神経の中枢の疲れが原因」であることをつきとめた。

(文=干川美奈子)