安倍晋三首相は、参院選後も、7月下旬の東南アジア訪問をはじめ8、9月も精力的に外遊をこなす予定だが、首相官邸の不安の種は、ファーストレディーの“アッキー”こと安倍昭恵夫人の言動。
昭恵夫人は、安倍氏の首相就任前にみずから居酒屋を開業、女将稼業を始めるなど自由闊達な人柄で知られる。夫の首相就任により女将のほうは休業状態だが、その一方で政府・自民党の政策と真逆の脱原発論を主張したり、参院選の候補者選びに口を出すなど目立つことしきり。
「アッキーの脱原発発言に自民党幹部は眉をひそめていたが、参院選の候補者選びにも口を出したのはまずかった。というのもアッキーが推した候補が暴力団と関係していたことが発覚したからです。首相就任から半年以上たっても、いまだに首相が公邸に引っ越せないのも、不自由な公邸生活をアッキーが嫌がっているから。首相周辺では5月頃から“アッキーの教育係兼監視役が必要”という声が上がっていました」(官邸関係者)
そこで官邸では、6月から非公式に“アッキー対策室”を設置したという。
「あくまで非公式なものでオープンにされていないが、外務省等から来たスタッフ2~3人が、首相の外遊に同行する際の振る舞い方、外遊先の文化事情などを含め、アッキーに“ファーストレディー教育”をしているそうです。官邸に1室、部屋も用意していて、時々アッキーも顔を見せているらしい」(別の関係者)
アッキー対策は今回が初めてではない。第1次安倍政権のときも、そうした“教育”のために元外交官の宮家邦彦氏(現・評論家)が「首相公邸連絡調整官」に就任している。
だが宮家氏の場合は、正式なポストが設けられ、メディアにも公表された。なぜ今回は非公式なのだろうか。
「アッキー部屋には、ファーストレディー教育のほか、アッキーの言動を監視する意味合いもある。首相夫人の素行を監視するためにスタッフや部屋を用意したとなると、税金の無駄遣いという批判を受ける可能性がある。そこで今回は非公式に、ということになったようです」(官邸関係者)
昭恵夫人は、夏以降の首相外遊に同行予定。“教育”の効果に期待したい。