まずは「最初の4分間」だけ頑張ってみる

STEP1 「終わるまでの面倒や手間」ばかり考えない

最初のステップは、「終わるまでの面倒」ばかり考えるのをやめることです。気が重くなるような大きな仕事に直面したとき、着手が早い人は「初速をつけるまでの時間」を気にします。気の重くなる大きな仕事ほど初速が重要です。「いかにスタートダッシュを決めるか」が仕事の成否を分けるともいえます。

それでは、「初速をつけるまでの時間」を短くするにはどうすればいいのでしょうか。ポイントは、「最初の4分間」にあります。アメリカの心理学者であるレナード・ズーニンが提唱した「ズーニンの法則(初動4分の法則)」をご存じでしょうか。

わかりやすく説明すると、仕事でも勉強でもスポーツでも、何かに取り組むときに最初の4分間を頑張ると、その後も継続して取り組めるようになるというものです。4分間だけ頑張り続ければ、やる気スイッチがオンになるということ。初速をつけるには、最初の4分間を頑張ることを意識してみましょう。

すぐ終わることから着手し始める

STEP2 「すぐにできて」「2分程度で終わる」アクションを2つ考える

それでは、この4分の間にどんなことをすればいいのか。人間の脳は大きな変化を嫌うとされているので、いきなり大きなアクションを起こすのは難しいという側面があります。そこで、4分を「すぐに取り組めて2分で終わる」2つの「小さなアクション」に分け、そこからスタートすることをおススメします。

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冒頭に説明した、会議で自分が発表する資料の作成であれば、最初の2分で「パワーポイントを開いて、表紙に仮のタイトルと日付だけを記入する」、次の2分で「資料の構成(目次)だけを、別紙に書き出してみる」とか「発表で伝えたいメッセージを3つ挙げてみる」といった作業です。これだけなら気が重くなることもなく、スムーズに着手できるはずです。

STEP1とSTEP2に取り組むときには、作業全体を一気に終わらせようと考えないことも大切です。作業量の多さに気が重くなって、取り掛かろうという意欲が下がってしまうからです。まずは2分×2アクションで合計4分を頑張りましょう。ズーニンの法則通り、4分で1アクションでもよいのですが、2分で終わる内容のほうがより簡単で着手しやすく、しかも作業が2ステップ進むわけですから、達成感も2倍感じられます。この2つのアクションを確定させてルーティン化すると、初速をつけるのにより効果的です。

【まとめ】
「2分×2」のアクションをルーティン化させる