どうすれば時間を有効活用できるのか。編集者の柿内尚文さんは「『病院はガマンして長時間待つもの』といった考えは、単なる常識や思い込みだ。他者に判断をゆだねるのではなく、自分の希望や欲望に沿って、時間をかじ取りすることが大切だ」という――。

※本稿は、柿内尚文『このプリン、いま食べるか? ガマンするか?』(飛鳥新社)の一部を再編集したものです。

病院の待合室で順番待ちをする人たち
写真=iStock.com/AzmanL
※写真はイメージです

「常識の規則緩和」で時間のかじ取りをする

「病院の待ち時間がイヤで病院には行きたくない」といっている知人がいます。

たしかに病院によっては、短時間の診察のために4~5時間も待たないといけないケースもあります。

ただぼんやり待っていると、この時間は苦痛です。スマホをずっと見ていても途中で飽きてくるかもしれません。

待ち時間が長そうな時。僕は「準備」をして病院に行きます。

【病院に行くための「準備」】
・コーヒーをポットに入れて持参
・コーヒーに合わせてスイーツも用意する
・ノートパソコンを持ち込み仕事ができるようにしておく
・仕事に疲れたら本を読めるように準備
・スマホで動画を見られるようにイヤホンも用意

ここまで準備をして病院に「臨む」と、4~5時間の待ち時間が「充実した時間」に変換できます(なぜかこういう時間のほうが集中力も高まります)。

「時間の意味変換」のポイントは、他者に判断をゆだねるのではなく、自分の希望や欲望に沿って、時間を自分でかじ取りしていくことです。

バスで1時間待つのはつらい。

病院はガマンして長時間待つもの。

こういう考えは、実は自分の判断ではなく、単なる常識や思い込みだったりします。

でも、時間をうまくかじ取りしている人は、こういった常識や思い込みにとらわれません。いってみれば「常識の規制緩和」がうまい。

ちょっと視点を変えてみることで、時間の価値は大きく変わります。

自分をシチュエーションに合わせてイヤな思いをするのではなく、意味を変えて、自分にとってプラスの時間にするための行動をとればいいのです。