仕事ができない人にはどんな特徴があるのか。トヨタグループで働いてきた中小企業診断士の森琢也さんは「トヨタグループでは休憩時間を設定してから、作業内容を組み立てる。『キリがいいところ』まで終わらせて休憩するのは効率的ではない」という――。

※本稿は、森琢也『トヨタで学んだハイブリット仕事術』(青春出版社)の一部を再編集したものです。

オフィスで椅子にもたれて休憩するビジネスマン
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「気の重い仕事」にさっと取り組むにはどうすべき

職場の会議で発表する資料を作らなければいけないのに、大仕事だと思うとついつい後回しになってしまうこと、ありませんか?

発表2日前から慌てて取り掛かり、残業までしてなんとか間に合わせた、そんな経験をした方は少なくないでしょう。「自分は追い込まれないとやらないタイプだから」などと言いながら、いつもギリギリでは、周囲から「あいつに任せて大丈夫か?」と思われ、知らず知らずのうちに評価を下げてしまうかもしれません。

大きな仕事を目の前にすると着手が遅くなる人ほど、「めちゃくちゃ大変そうで嫌だなー」とその仕事が終わるまでの面倒や手間を考えがちです。着手する前段階で、不安と憂鬱な気分ばかりを抱え、気が重くなり、なかなか取り掛かれず、着手がますます遅くなるという負のループに陥ってしまいます。

不安や憂鬱で立ち止まってあれこれ悩むだけの時間は、やはりムダでもったいないものです。どうしたらいいのでしょうか。気の重い仕事にもさっと取り組めるようにするための2つのステップを説明します。