すでにあなたの中の何かが変わりはじめている
キャラクターの変化は、挫折、劣等感、生存の危機、モチベーションの発生、読書など、さまざまなきっかけで起こる。今この本を読んでいるあなたも「私は自分のキャラ設定をどんなふうに変えればいいんだろう?」と悩んでいるのではないだろうか。悩む必要はまったくない。この本を読んでいるだけでも、すでにキャラクターは変わっている。まだ本書を閉じずに僕の話を真剣に読んでくれているのなら、僕のみっともない過去のエピソードを読んで「こんな人でも本を読んで変われたなら、自分にもできるかもしれない」と少しでも思ったのなら、あなたの中の何かが変わりはじめているのだ。
そもそも僕は、『ファストレーンのお金持ち』という本を読むまで、「働かなくても自動的に収益が得られる仕組みを作ろう」という発想自体がなかった。お金は自分が一生懸命働くことによってのみ発生するものだと思っていた。だから、医師や弁護士のように、労働時間に対する利益を高めるしかないと考えた。
当時は復縁カウンセリングで時給にして約22万ウォンを稼いでいたから、1時間当たりの利益という概念になおさらこだわっていた。だが、『ファストレーンのお金持ち』『「週4時間」だけ働く。』(ティモシー・フェリス著、青志社、2011年)、『金持ち父さん 貧乏父さん』(ロバート・キヨサキ著、筑摩書房、改訂版2013年)などの本を読んで、自動収益化の概念に目覚めた。その後の事業は、自分がいなくても回るようにセッティングしていった。今では、出社しなくても毎月数億を稼ぐ経済的自由を達成している。
キャラ設定は人間の生活を根こそぎ変える
コスパを追求する僕たちの脳は、すべてのことに100%集中するわけではない。そこで、キャラ設定に応じて入力と出力のモードを変えていった。最近、僕は作家とアマチュアスポーツ選手というキャラクターを設定した。事業家というキャラクターを持ったときは、この世のすべてがビジネスに見えた。レストランに行けば、食事を楽しむのではなく、メニューやテーブル数、従業員数、客席回転率の計算に忙しかった。カフェに行けば、事業構造と純利益を分析した。
しかし、作家とアマチュアスポーツ選手にキャラ設定を変えてからは、ビジネスの話を持ちかけられても気が乗らない(少し稼げるようになったせいもあると思う)。代わりに毎日スポーツ関連動画を視聴し、ゴルフとテニスをして、文章ばかり書いている。一昨年の僕と現在の僕を比べたら、半分ぐらいは別人だと言える。キャラ設定とは、人間の生活を根こそぎ変えるほど重要だ。