時間管理能力と決断力を伸ばす
お小遣いのやりくりと同じです。計画性のある子は決められたお小遣いの中で、上手にやりくりしています。欲しいゲームを買うために、好きな漫画を我慢したりもするでしょう。時間管理も同じで、教材をいつも手に届く場所に置くなど、工夫すればもっとたくさん時間が使えることが体感できると、大いなる成長といえます。
部屋や机の片づけの効果の一つに、自分の判断に自信が持てるようになることがあります。
片づけるときには、モノを自分で捨てる・捨てないの判断をするしかないので、自然と決断力が磨かれて、自信がついてくるといわれています。ゴミ屋敷に住んでいるのは、捨てるという決断を諦めた人たちです。ですから、片づけを先回りして保護者がやってしまうと、子どもの決断力を養う機会を逃している、ともいえるのです。
さまざまなお手伝いを通して、子どもの時間管理能力と決断力を伸ばしてあげてください。また、よくできたときの「ありがとう」は、家族の関係をあたたかくします。
ゲームや漫画は禁止しないほうがいい
保護者は、「どうしても勉強してほしい」が前提にあるため、子どもが遊んでいる時間が短時間でも気になるものですが、息抜きとしてゲームや好きなことをする時間も絶対に必要です。厳しく制限することは、隠れてこっそりゲームをする行動につながりやすくなります(隠れてやるゲームのほうが夢中になりやすいので、やっかいです)。全面禁止にするのではなく、宿題やお手伝いのあとにやっていい、などのルールにしたほうが健全です。
また、漫画は、「感情移入できるのでOK。学習漫画だとさらによし」と考えていいでしょう。最近は学習漫画でも今風のイラストが増えましたが、内容はしっかりとしているものが少なくありません。受験にも十分に対応できるものが増えています。
ただし、スマートフォンの使い方だけは、注意が必要です。
安全管理上、スマホやキッズ携帯を子どもに使わせている家庭も増えています。スマホを与える場合には、「やってはいけないこと」を先に決めておきましょう。
朝日小学生新聞の記事で、子どもにスマホやタブレットを上手に使わせるために、「充電器を1週間に1回しか貸さない」という方法が紹介されていました。お小遣いと同じく、計画的に使うことを学べるすばらしいやり方です。もちろん、利用時間を守る、個人情報は載せない、人の悪口や噂や不安を書かない、など、ルールを設定することは、トラブル防止のためにも大切です。