数字は人柄を表す
広告関係の会社を経営する実業家は、まったく別の基準を持っている。それは数字だ。
「数字は人柄を表しますから、数字を見ればそれで十分です。相手が会社なら調査会社などを使って決算情報を入手します。相手が個人の場合は、年収や家の値段など数値の情報が有効です。完全にわからなくても、それとなく聞き出します」
最初はハッタリかと思ったが、そうではなかった。筆者がよく知る会社の決算書を彼が見た際に、社長の性格やおおまかな経歴までも言い当てたのである。
業種、社歴、役員構成、利益、本社の移転回数などの情報で、社長の人柄はある程度の想像ができるという。さらに資金の回転率や負債の変化など、より細かく見ていくと、場合によっては社長の経歴までも把握できるという。
筆者も仕事柄、会社の決算書を見る機会は多いのだが、どんなにごまかしても数字は嘘をつかない。粉飾決算をしている会社はおおよそ見当がつく。数字の動きに性格が出るという話はあながち嘘ではない。
お金持ちが電車やバスに乗らない理由
お金持ちは、地下鉄やバスといった公共交通機関に乗らない人が多い。だが話をよく聞いてみると、単なる贅沢で公共交通機関に乗らないというわけではないようだ。
あるIT企業のオーナー社長は、基本的にタクシーを移動手段に使っている。彼がタクシーを好むのは、移動中に携帯電話やメールで連絡や簡単な打ち合わせを済ませてしまえるからだ。
IT関連企業を複数経営するある実業家は、一部のタクシー会社が提供しているハイヤーサービスを使っている。雨の日などはタクシーが拾えなくなることがあるので、少々お金がかかっても、自分の車として一定時間キープしておけるハイヤーサービスは欠かせないという。