稼げる人は何をしているのか。投資家の末岡由紀さんは「目の前の仕事を全力でやっても、いい結果は生まれない。僕は常に70点を目指すことで、預金残高391円から年収1億円を稼げるようになった」という――。

※本稿は、末岡由紀『預金残高391円だった僕が資産10億円になれた お金の引力』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

コインを積み重ねる人の手
写真=iStock.com/acilo
※写真はイメージです

仕事は「70点思考」で取り組む

長期的に資産を築いているお金持ちは、段階ごとに「お金を増やす方法」を実践しています。年収200万円以下の人が年収450万円を目指すのと、年収2000万円の人が年収1億円超を目指すのとでは、そのやり方は違うのです。

年収450万円をめざす段階では、とにかく目の前の仕事にがむしゃらに取り組むべきといえます。しかし、それ以上になり、年収1000万円、2000万円を目指すためには、どのような仕事の姿勢がいいでしょうか? 次の段階に進んだら働き方を変えるべき。

その一つは、仕事は「70点思考」で取り組むということ。

それまで仕事に120%のエネルギーを注いでいたとしたら、これからは70%くらいに落としてちょうどいいのです。

それが逆に仕事を成功させ、またお金の引力も高めます。

これは僕のメンターの一人である折口雅博氏に教えてもらったこと。

折口氏は、外資系大型ディスコ、ジュリアナ東京の仕掛け人、また総合人材サービスのグッドウィル・グループの創業者として知られ、その後最高級レストラン「MEGU」を世界展開、現在は起業家インキュベーターとして活躍されています。グッドウィル・グループでの従業員10万人をはじめ、これまでの年間で約20万人の従業員を雇ってきました。

その経験でわかったのは、一人ひとりの従業員に対して「70点取れれば最高!」と考えることだというのです。

部下に「120点」を求めない

どんなに好きな仕事でも、どんなに楽しい仕事でも、その量がキャパシティを超えていれば、人は誰でも心がすさみはじめます。「仕事をやらされている感」が出てきてしまいます。

その人が最高の力を発揮するには、仕事の量と心のバランスが非常に大事で、そのためには上に立つ者が「70点取れればよし」と考えることが必要なのだといいます。

たとえば部下に企画書の作成を頼む。部下から上がってきた企画書の内容が70点なら「合格!」とする。あるいは最初から、部下に「70点をめざしてやってほしい」と告げてしまってもいいでしょう。

とくに上に立つ者は、相手につい120%の力を求めがち。

またそれに真面目に応えようとする人は、「100%!」「いや120%!」と自分を追い込んでしまう。しかしそれでは結局、いい結果は生まれないのです。